10000Hit | ナノ


青い空と赤い頬と



『ぅ、あっつー!!』

真夏の部活はとっても暑い。
しかも最悪なことに今日は過去最高気温となっている。なにそれイジメ?

弓道着の下に着ているシャツをぱたぱたさせて風を送り込みながら水をごくごく流し込む。

ふと周りを見れば何故か視線を逸らす弓道部員。

首を傾げながら一番近くに居た可愛い可愛い後輩の梓に声をかける。

「なんです…っ!」

呼ばれて振り返った梓は目があった瞬間に逸らした。
なんだ先輩傷付いちゃうぞ。

『あーずさ。なんでこっち見てくれないの?』
「………いや、そのあれですね。今日は天気が良いですね」
『暑いよねー。…て、地味に話を逸らすなよ』

梓の顔をこっちに向けようと梓のほっぺを挟んで力づくで試みていたら、
後ろでがらりと扉が開く音がした。

「買ってきたぞ!!」
『おかえり、龍ー』

ご立腹な様子でかえってきたうちの部長兼あたしの彼氏。
ジャンケンで負けてお使いに行ってきたのだ。

アイス!アイス!と歌いながら(?)龍に近寄ると、

「おま…っ!!」
『へ?』
「っ〜〜〜…ちょっとこっち来い!」

ぐいっとビニール袋からアイスを取り出そうとした手を引っ張られた。



『りゅーう、なにー?』
「お、まえは…っ!」

心なしか龍の顔が赤い。なに照れてんのこの子。

『龍?』
「っ、」

ガッ、と弓道着の襟をつかみ、

「見えてるッ!!」
可愛い君
(あー、胸?)(ばっ!大声で言うなっ!!)(純真だねー龍くん)






あとがき


みかんさんリクエスト『男前な主人公に翻弄される宮地』でしたー

翻弄されるたのは宮地だけでなく弓道部員もでしたっていうオチでした。

翻弄と男前ってなんだろうと書き上げたあとに思いました←


みかんさんリクエストありがとうございました!!


2011.04.01 望

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -