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Help me my god!



『…星月先生』
「琥太郎、だ」

いや名前とか今ではどうでもよくって。

『こ、琥太郎さん』
「なんだ?」

意地悪く笑っている。く…っ!なんか負けた気分だ。

『…なんで、私は抱き枕にされてるんですかね…』
「抱き心地が良いからな」

そう言って琥太郎さんは更に強く抱きしめて、目を閉じた。
制服が皺になるとか、琥太郎さんの顔が綺麗すぎて泣きたくなるとか、とりあえずそんな事は頭の隅に追いやられて。

どうしよう。心臓、破裂して死にそう…!

早くこの状況から脱出するべく、時計をちらりと見てみると
もうすぐ授業が始まりそうな時間だ。

『あ、あの…私、今から授業なんですけど…』
「今日だけはサボる許可を理事長権限で出す」
『しょ、職権乱用です…!』
「…ていうか、敬語やめなさい。折角2人っきりなんだから…」

言われて思い出す。"2人だけのときは敬語は外すこと"。
そしてそれを破ったら、

「お仕置き、な?」

お仕置きが待っているということ。
にやり、と琥太郎さんが笑った。うああああ…!

『ま…っ』
「待つだけな」

結局するんですね!拒否権ないんですね!

「ほら、10、9…」
『わーわー!』

逃げようとしても私の体は琥太郎さんの腕のなかで。
押しても逃げられない。く、こんなときだけ楽しそうにしやがって!

「はい、終わり。無駄な抵抗はやめておけ」
『む、無駄なんかじゃ、ひぁっ』

かぷり、と琥太郎さんが首筋に噛み付いた。
キスだと思っていたのに首筋への意外な攻撃で変な声が漏れた。う、ああ…!

「ふは、可愛いなお前は」
『っ…き、キスじゃないの!?』

そういうと目を丸くして私を見た後、
「なんだキスの方が良かったのか?それは悪かったな」と飄々と語ってみせる。

そういう話じゃないって、!

「ほら、期待通りのキスをしてやるから目、瞑りなさい」
『い、いやです!』

目瞑ったらキスされちゃうじゃないか!
目を瞑るのを拒むと、琥太郎さんはふむ、と呟いて

「なるほど。目を開けてキスをしたいと」
『ち、違うって!琥太郎さんの頭はどうなってるの!?』
「こうなってるが?」

と、自分の頭を指し示す。ああ、そうだけど、いやそうなんだけど!

「ほら、目。開けるのか閉じるのか早く決めなさい」
『う…っ』

仕方がないので目を閉じる。琥太郎さんがよし、と呟いたのが聞こえた。
きっともうすぐ触れる。あと、ちょっと。

なんて思っているとがらっと保健室の扉が開いた。
思わず体が強張る。

「琥太郎センセー!怪我しちゃいましたー!」
「…直獅か、ちょっと待て」
『っ…』

お前は隠れてなさい、と琥太郎先生が私に布団を被せた。

そして去り際に一言。続きはあとで、な?

私は布団のなかで自分の頬が真っ赤になるのを感じた。
助けて神様。心臓が破裂する、!
(あっれ琥太郎センセ、なんか楽しそ痛っ!な、なんで殴った!?)(まったく、邪魔しやがって)





あとがき

ひつぐさんリクエスト「星月先生が天文科3年ヒロインに積極的にアプローチする話」でした

天文科3年の要素は何処へ。←
しかも星月先生えろい\^p^/

秋の最後のスチルみた友達が
「やっべえ何これえろいえろい!はは!どこで売ってるんだよこの服!」
って朝の教室で言ってました。はい、自重。

きっとヒロインは後で美味しく捕食されたでしょう←


ひつぐさんリクエストありがとうございました!


2011.03.06 望

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