諦めるのかよ!そんなもんだったのかよ!とリョウの言葉が私の頭の中でぐるぐると回っている。
でも諦めたいわけじゃない。なら私にどうしろと。
頭がぐちゃぐちゃなんだけど、どうしよう。私はあまり考えるのは得意じゃないむしろ苦手なほうだ。

「あー、もう!」

シャッと隣家のカーテンを開け、窓が空いているのを確認して、梯をかけた。
梯が何故あるのかは未だに不明。まあ確かにあったほうが安全だけど。数Mくらいの距離だとしても。

ガシャンという音を立てたのを聞いたのか隣家のやつは窓から顔を覗かせた。

「何やってんだよ」
「お前の部屋に行くんだよ!お前のせいでぐちゃぐちゃなんだよ!」
「まあぐちゃぐちゃにさせたからな」
「さいってー!」
「知ってる」

所謂ドヤ顔をしたリョウが何故か泣きそうになっていた。

「…リョウ、どうしたの?泣きそうだけど」
「は?」
「ううん、なんでもないよ…」

眉は下がって泣きそうな奴を見ていたら、私は何にもいえなかった。暴言をはいてやろうとも考えたが、何も言えなかったのだった。

ぐるぐる落ちる世界
(ぐるぐると落ちて行き、もうよくわからない)



120926

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