従兄弟のリョウに呼ばれて去っていった田畑くん。というか、エロ本なんてリョウ持ってたのか、と変なところを感づく。……とりあえずあとで部屋でもあさってやろう。エロ本ちょっと興味あるし。どんなのがその本にあるのかが興味あるだけなのであって、別段中身に惹かれるということはないけどね!(重要)
「あ、リョウー」
教室の扉側で歩いているリョウを発見。ぐだっと机に伏しててよかったと意味わからないことを思いつつリョウを呼び出す。
「なんだよ、名前。彼女だと間違われるだろ」 「それはないから。自画自賛すんな気色悪い」
即返答。ありえない。何、私とリョウ?ああ、ただの従兄弟ですよ。むしろ……
「サンドバック?」 「え、今の何。ちょっと寒気が…」 「名字ら仲いいよな、弟たち見てるみたいだ」 「ユウスケそれ、俺らのこと餓鬼っていいたいのか?」 「いや、仲いいことはいいよなーって言いたかった」
仲いいのか?、と首を傾げリョウを見るとリョウも同じことをしていたらしく、首を傾げながら二人して目を合わせてしまった。ちくしょう、何真似すんだよ…!
「ほら、やっぱり仲いいじゃん」
何言ってんだお前らみたいな目で見ないで欲しい。私とリョウはただの従兄弟いや、サンドバックみたいなものなんだよ!
「名前、今寒気したんだけど」 「あいつはサンドバック。お前はサンドバック」 「っ、名字面白いな!」
はは、と軽く笑っている田畑くんに軽くどついた。面白いって…、まあいいか。
虹色の瞳が反射する
笑っている顔が光に当たっていて、何故かとても綺麗に見えた。
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