※燐視点
電話が繋がんなくなった。
前はあっさり繋がった電話が、全く繋がらない。
自分の携帯は壊れてないだろうかと心配になって雪男から電話やメールをして貰ったりして、壊れてないということを再確認した。
また今日も電話をかける。
出るかな、出ないかな。
少しの期待と少しの不安。
プチリ、と受け取られる音がして、話すとプチリと切れた。
「ありえねぇ…」
「奥村くん、もう彼女とは繋がりませんよ」
いきなりピエロが出てきて彼女といった。彼女とピエロは顔見知りなんだろうか、どうなんだろうか。
「なあ、名前のこと知ってんのか」
「少しは…」
いつもはよどみなく話すピエロがたじたじになってしまった。何か訳があるんだろうか。
「彼女と私達は次元が違うんですよ、残念ながら」
意味が、わからなかった。
111114