ほら、欲しかっただろ?、とお父さんが箱を私に手渡した。
何、これ、と問い掛けると、開けてからの秘密だよ…、と笑顔で言われてしまった。
私は、ここ玄関(父が帰って来てすぐ私を呼んだ為)で開けたくなかったので、自室に持っていくことにした。
お父さんに了承を得て、トントンといいリズムに乗りながら階段を上る。
部屋は割と近く、 階段を上って2、3歩あるいた右側の扉だ。(ついでに左側は弟の部屋)
お父さんから貰った箱を使って、扉を開ける。
開けると暗い景色が広がっていて、夜なのか、と実感できる。
カーテンを開けたまま電気をつけるのは何か抵抗があって、荷物を床に下ろして、カーテンを閉めた。

パチリ、と扉近くにあるスイッチを押す。ジィン、みたいな音がして視界が明るくなった。

私は扉が開けっ放しなのを気付き、扉を閉めた。
弟に邪魔なんてされるもんですか。

ふぅ、と深呼吸をし私は意を決して箱を開いた。




110822

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