ガタン、ゴトンと電車が揺れる。いい感じに揺れるので睡魔が私にこんにちは、(いやこんばんは、かもしれない)してくる。睡魔に勝てる訳ないので、私はそのまま寝てしまっていた。

私は京都の一部では有名な志摩家の親戚である。父と母は青い夜で死にかけたけれど、一命を取り留めて、今向かっている京都に住んでいる。私は、
「京都になんていたくない!東京とか都会に行きたい!」
そんな我が儘を通して、母方の親戚の家にお世話になっていて、あの正十字学園に自宅登校している。割と珍しい登校らしく、私が教室に行くとまだみんな揃ってなかったりしている。
みんな遅いよなあ、とおもいながら自分の机に向かい、今日の予習を始める。
学校のほうが勉学励めるからね。それを20分近くやってると続々とメンバーが来るのだ。
おはようございます、と挨拶をして笑う。

「なぁなぁ、君さ、名前なんていうん?」

少し、京都訛りの口調。
ちらり、と見るとピンク色の頭が私のクラスの女の子をナンパしているようだ。

あの、ピンク頭め…いつか、絶対、とっちめてやる…。

そう私は決意した、んだ。

そこで私はパチリ、と眼を醒ます。
昨日(サクジツ)の風景だった。
夏休みちょっと前の風景。

あのピンク頭とっちめる。

私は京都に来たら、廉造とかを使って探すんだ。
あのピンク頭のやつを!


「次は―…」


あ、地元近くになった。
結構寝てたなあ…。

とりあえず、柔造兄ちゃん辺りが迎えに来てたらいいな。

母さんとかは忙しいだろうし。

早く、会いたいな。

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