強がらなくていいんです。
貴方は貴方ですから

私はそう折原さんに呟いてきゅっと抱きしめ返した。折原さんはぴくりと体を動かしたが、そのまま動かなかった。

「名前ちゃん、」
「なんですか?」
「名前呼んで、あと敬語やめて」
「了解、臨也さんですね。でも敬語はまだとりにくいので我慢して下さい」

…甘えん坊になってしまった。
でも少しは安らぎが欲しいだろう。あんな瞳をされたら、私は逃げられる気がしない。

「名前、学校休んで、いやこのまま俺の家に住んで、家賃とかいいから」
「なら荷物をまとめなくては、ダメですよね」
「俺頼むから大丈夫」
「嫌です」

大丈夫といって携帯を取り出した臨也さん。私はその携帯を取り上げようとして、抱きしめ返していた手を離し、臨也さんの胸板を押した。

「名前、」
「なんですか」

「俺、君のこと気になってよかったよ」
「なら私のこと捨てないで下さいね」


情報屋は笑顔で情報のやり取りをする。
私は私で学校の準備をする。
先日仲良くなった子とも挨拶をするが、まだ色々と内緒だ。



情報屋と私
(目を見て、話して)



111002

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テーマ「人外ファンタジー」
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