もじ | ナノ
じい、と彼女はぼくの目を見ました。
彼女はぼくのことをよく見つけてくれる人でした。
ぼくは影。
そう決めてました。彼に出会って、バスケに出会って。
ぼくには秀でたものはない、だからこそやらなければならなかった。

「ね、黒子くん」
「なんでしょう」
「黒子くんって青白いよね」
「どういう意味でしょうか」
「んー、どうなんだろう」

彼女は自分が発した言葉をもう一度いいました。

「青白い、うん。病弱イメージ…、いやでも…」
「部活ちゃんとしてるので、まだ筋肉はあるほうですよ」
「いやわかるんだけどさ」

また考え直す彼女を見ながら彼女はどうして自分をすぐ見つけるのだろうかと考えました。
彼女はぼくと違って影じゃない、強いていえば月のよう。
凛と輝いている月のよう。カントクは太陽な感じだけれど、ぼくは彼女といると不思議と落ち着く。

「どうして―…?」
「どうしたの黒子くん泣きそうだよ?」

彼女はぼくの顔を覗き込みました。
彼女の瞳にはぼくの瞳が綺麗に写っていて、なんだか不思議な気分になりました。


鏡にうつる僕の瞳


120912

初黒バス。
とりあえず黒子くん


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