もじ | ナノ
※大学くらいで付き合ってる設定
そして性懲りもなく生物の話です 少し変態くさいかもしれません




















俺には付き合って数年の彼女がいる。いや年単位だからやること一通りは済ませてはいる。…1つを除いて、だけれど。

「ね、ヒデノリー」

彼女は最近俺の家に泊まっている。むしろ俺の家に住んでいる、といっても過言ではないほど入り浸っている。しかし理由が一緒にいたいから、とかじゃなくただ大学に近いからという残念な気分だが、どうせなら一緒にいたいとか言ってくれれば全力で答えるんだけどな。

「なんだ?」

無糖のコーヒーを飲みながら彼女に問い掛ける。

「いやー、今日初めて知ったんだけど男いなくても女だけで妊娠出来るって知ってた?」
「っぶっ!」
「うわ、ヒデノリやめてよ。コーヒー吹かないでよ…。まだ机の上だから…―――」

吹かないで、なんて無茶な要求だと思う。いきなり何を言い出すんだ、こいつ。
彼女は人体のことを調べるのが好き、というか、まあ解剖学を主に研究していた。基本的に俺が彼女の研究について聞いてもふぅん、で終わらせるが今日はさすがにちょっと。

「おーい、ヒデノリ?」
いつの間にか机の上には台拭きが黒く染まっていた。まあコーヒーを吸い取ったらそうなるか。そして目の前には彼女の手。ひらひらと前で振っている。いや、大丈夫だから!見えてるから!

「ん、でどうして急にそんなこと…」
「今日教授が言ってたんだよー。まあ正しくいうとさ、女性のひ「言わなくていい」

彼女の言葉を遮り、ちぇと不服そうな表情を浮かべたあいつは俺の前の椅子に腰掛け、黒くなった台拭きを、小さく纏めてごみ箱に捨てた。まだそれ使えるだろ、というとおそらく洗ってこいと言われるので何も言わないことにする。

「面白かったからヒデノリに伝えたかったのにー」
「いや、多分俺にとっては面白くもなんともないな…」
「えー、まあ現実的にはクローン?だっけ?そういうの創っちゃダメだから、人類が滅亡しかけたらやるんじゃないかなあって私は思う訳よ」
「話進めるなって」
「えー、でもさ、どう思う。もし、もしだよ?世界に人類が少なくなったとして、女性が一人でも妊娠していいよって言われてさ。それで私は一人で妊娠したとするじゃない。でもさヒデノリ変わらず私と一緒にいてくれる?」
「意味わかんねぇよ…」

苦笑いを浮かべつつも彼女の言葉を反響させる。日本語って難しいな。

「まあ、一緒にいて欲しいっていうならいるけどさ。…というかお前を妊娠させるのは俺の役目だからそんなこと言うなよな」
「…っ!ヒデノリ!」

がばりと机越しに抱き着かれた。まだ大きな机じゃなくてよかった、と意味がわからない安堵を感じる。

「ヒデノリ、ならさ、」

いってんぽ遅く吐き出された言葉は俺を驚かせるに十分で、真っ赤に染まった彼女の唇をゆっくりと奪ってやった。


これはひどい


(な、結婚しようか。デキ婚とかやだし)
(…軽い感じに言うね…)
(嫌なら別に)
(結婚してください!)



120511
解剖生理の先生が言っていた話です。
女性だけで…?ってなりましたが、まあ実際確かだかわかりません\(^O^)/多分あってる
これやったら確実に法律違反します
一応何が何で―っていうのは伏せましたがどうだろうか。





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