もじ | ナノ
今日も塾があるのか、と私は一人ため息をついた。

先日、私の通う学園のほうは終業式が行われ、泣きたくなるくらい悪い気がしないでもない成績表を返されたのです。あのときはひどかった。本気で。勝呂くんに抱き着いて英語を教えてくださいというくらいに。それを志摩くんにいったら「坊は変態やからやめとき」と言われ、どちらかといえば志摩くんのほうが変態じゃないかと思ったけど口にはださなかった。私いい子。

「休みじゃないとか…最悪」

一人、制服に着替え鍵と財布を持ち街へ向かう。ノートとシャー芯買わないと、何も出来ないし。
街は、クリスマス一色でいちゃいちゃしているカップルがやたらと目につく。色々ムカつくが気にしないほうがいいのだろうか。

「りあじゅうばくはつしろ」

ぽつりと呟き、私は文具店にて欲しい商品を買い、人目がつかない扉に持ってきた鍵を刺した。

「名前ちゃん、おはようございます」
「ああ、志摩くんかおはよ」

ピンク色の髪がぴょこんと跳ねている。寝癖、だろうか。

「…なんですの?」
「それ、寝癖?」

すっ、と指を指すと志摩くんは確認するために自分の手をかざす。

「…寝癖やな…かっこわるいわ…」
「じゃあこれあげるよ」

自分が使っていたピンを差し出し、寝癖の辺りを抑える。うん、ピンクと黒って合うよね。

「あきまへんよ!そないな…」
「じゃあ、クリスマスプレゼントってことで受け取ってよ」

志摩くんは渋々頷いて、私のピンへ触れる。
その触れかたがなんだか私に触れているみたいで少しどきっとしたのは内緒だ。


ぷれぜんとは?



111224
久しぶりに書きました。
方言ってこんな感じでしたっけ…


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