じゅうっ、と肉の焼ける音がして、私はぴくりと反応をした。おいしそうなにおい。
「名前ーっ、夕飯出来たぞー!」
鍋ものだからまだ出来てないとは言えないが、とりあえず私は食堂へと向かった。
「燐、夕飯何?」
「今日はすき焼きだ!食え、肉固くなる!」
にこにこと笑う燐かわいいなあ、と眺めながら私は卵に手を伸ばすと同時に多分私の小皿に肉やら野菜やらいれてきた。おいまて、私まだ卵いれてないんだが、燐を見ると既に卵がといてあってなんかいらっとした。
「い、いただきます」
挨拶をし、とりあえず小皿のを消化してから卵を入れようと考え、もしゃもしゃと野菜を食べる。味が付いてておいしいけど卵欲しい。
「食えよー!」
そういってまた私の小皿に…。
「ああああ、卵いれてからあああ!!」
「まだ入れてねぇのか?」
きょとんとした燐かわいいなあ、でもこれは許さないよ。ご飯だもの。ご飯の恨みは怖いからね。
「いい、燐、まだ入れないでよ!」
「わかったって」
細々と肉を消化し、卵を入れる。そしてからざ?を取って掻き回す。さて、肉よ!野菜よ!こい!そう思って鍋を見ると、残っているのは―――…
春菊だけでした。
いただきます!
(燐!肉ないの!)
(ねぇぞ?)(名前落ち着いて)
(無理!!)
111121
最後にちらりと出たのは雪男です。すみません。
昨日の夕飯がすき焼きだったものでつい。