私は、彼をじっとよく見ていた。
眉目秀麗で多分頭も良くて、でもものすごく人から嫌われている彼。
一回、試してみたかった。
ただ、それだけだったのに。
「折原さん…?」
自分の中で1番甘い声を彼にかけてみる。
「名前、気持ち悪いよ?あとどうしたの…」
デスクワークをしながら彼は私に問いただす。
「私、平和島さんのこと気になってるの」
さらりと、彼にとっての爆弾発言をしてみる。
どういう反応するんだろ。
「あーシズちゃんねー。名前にはいいんじゃないの?俺よりか、さ」
…あれ 普通だ。
つまらないや。
「お、「あとさ名前ちゃん。せめて名前で呼ばない?なんか嫌なんだけど」
「臨也でしたっけ?」
「そうそう」
いつもわからない
この人の考えていることは。
「あとね、名前ちゃん?」
「なんですか?」
試すような真似しても無駄
…やっぱりばれてた。
110405
お題サイト
確かに恋だった から