もじ | ナノ
つい、いじめちゃうの。





「な、なぁ名前、今日平気か?」

彼は特徴的な眉毛をしょげながら私に聞いてきた。
あぁ、かわいい。薄翠色の瞳に薄い膜が出来て来ている…。
ほぅ、と私は自慢の彼を観察し始めた。

彼は私の視線を知らずか、上目遣いで私を見る。
実際私のほうが身長は低いけれど、今は机という隔たりのお陰で私のほうが少し高い。

「な、なぁ…名前?」

返事がなくて心配に思ったのだろうか。
じっ、と私を見つめる彼。
何、上目遣いなの。
私に何かしらのスイッチでもいれろと?

彼と目をあわせる。

顔が赤く染まっていく。

「アーサー、真っ赤」
「うるさいばかぁ!」
「ふぅん。あ、今日無理よ」


さらり、と最初の質問に答えるとまた眉毛が下がる。
ああ面白い。

「そ、そうか、なら、いいや。手間かけさせてすまなかったな」

彼が私の元から離れようとした。

「アーサー?」
「なんだ?」
「嘘よ」
「っ!」

ぱあっ、と顔が輝く。
ああ、だからやめられないの。

  ● ○ ●


「なあ、名前寄り道していかねぇか?」

彼は、近くの喫茶店を指差した。

私は快く了承し、喫茶店へと入った。


「紅茶二つ頼む」


彼は、ウェイトレスさんにそういって「紅茶でいいんだよな?」と今更ながら聞いてくる。

「あってるよアーサー。ありがと」


私は前紅茶よりもコーヒー派の人だった。あなたの色に侵食されている気がする…。

嬉しいから、いいけど。



ツンな彼女がデレるまで




100329

なんだこれ。
寝ぼけ眼で書きました…


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