もじ | ナノ
※なぜか普憫がPCになってます
 なんとなくえろっちい

 それでも良い方は↓へ



















ウヴン、とパソコンが唸り声を上げた。
兄が起きだしたようだ…。

俺はいつもパソコンを使わなくてはいけないという兄からの命令があった。以前、使わずに無視してしたら、仕事中にも関わらずにエラーを発生したり、と大変なことが起きたから無視しないわけにもいかない。
兄のいる自室に向かい、近くにほおってあるイヤホンをとる。
カチャリ、と扉を開け兄に挨拶した。
「おはよう、兄さん」
「…ヴェスト、か。おはよう」
兄の近くまで行き、イヤホンを本体へ差し込む。
「ッ!」という小さな声がイヤホンを通じて俺の耳に響く。
「兄さん、朝から盛るのはどうかと思うのだが?」
「………」
…一回、パソコンの周囲を見回し何が刺さっているのかを確認する。
電源、イヤホン、…そんなものか。マウスは基本刺さっていない。刺さっていると兄が急激に盛り出す。…以前そんなことをしらずに、刺したら甲高い声を上げられてしまった。それもイヤホンがないときに…。
俺はイヤホンから聞こえる兄の声を聞き取り、息が上がっていることに気づく。
「兄さん、大丈夫か?」
「…大丈夫な、わけねぇーだろ…」
画面に、兄の顔っぽいグラフィックが映し出される。昨年、俺がカスタマイズしたのだ。やはり、声のみだと感情が読み取りにくいから。
…一段と声のトーンが上がってきている。
イヤホンのせいか。
俺の兄はパソコンである。
嘘ではない、これはまぎれもなく真実なのだ。
カチリ、とエンターキーを押す。
「ひやぁっ!」という甲高い声がイヤホンから聞こえた。
「…兄さん、やめてくれよ、朝から。というか、此処もか…」
「…ッ!だっ、だってお前がっ!」
「…マウス、差し込むぞ?」
そういったらすぐ声はやんだ。
でも、なんか…声を抑えているようだ。
マウスを差し込んだら、おそらく酷いだろう…。
「兄さん使いづらいからマウス差し込むぞ?」
「ッ!?」
兄はちょっと吃驚したようだ。声とグラフィックでわかる。
カチャリ、とマウスを差し込む。
「ひわあやぁっ!」
兄のいっそう甲高い声が耳に響く。
ハァ、と溜息をつく。
「…兄さん、機密の文章開くからそのテキスト開いてくれ」
息も絶え絶えだが、兄は機密文章を探しに行った。
イヤホンを外す。
「…兄さん、お願いだからやめてほしい」
兄の甲高い声が耳に残っている。
嗚呼、なんかアレだ。
俺が兄さんを苛めているようだ。
苛めているつもりは毛頭ないのに…、あんな声を出して。
イヤホンを外しているからわからないけど、グラフィックの兄が俺の名前を呼んでいた。
イヤホンをつけ、兄の声に耳を傾ける。
「…ヴェ…スト見つかったぞ」
まだ、息は絶え絶えだ。
ソフトが開かれる。
文字キーを打つ。…兄は耐えているようだ。いや、文字だから平気なのかもしれないが。
エンターキーを押すと「ッ!」という声が聞こえる。
文字をいちおう打ち終わり、保存する。
「…兄さん、メールが見たいのだが」
「ああ、しんちゃく一つうきてるぜ」
大分平気になったようだ。しかし、息は切れている。
ヴゥン、とメールボックスの画面になる。
「…ローデリヒか…」
メールの内容はありきたりなものだったが、添付ファイルがついていた。
カチリ、と押す。
ダウンロード開始。
兄は又甲高い声を上げた。
「あっ、ちょっ、らめぇ!そ、そんなおおきいのははいらっ!あっ、ちょっ、いやぁ…」
…この声からしたら多分ダウンロードが終わると同時に電源が落ちるだろう。
「…兄さん、俺は食事をしてくる。ダウンロード頑張ってくれ」
聞こえているのかどうかはわからないが、大丈夫だろう。
マウスを抜き、イヤホンを耳から外す。
「お、あっ、わ、わかっ…ってちょ、あっ、いやぁああっ」
多分、この中身の内容で兄は怒るだろう。
…明日はすごく機嫌が悪いだろう。
やっと直したんだが…はぁ…。
溜息をつき、扉をあけ、自室の扉を閉めた。

それから俺は兄のことを知らない。

…お、わり?

「あ、ちょっ、勝手に、おわらっ…」




100315
友人との会話(メール)でたぎった結果がこれだよ
私にはえろっちいのが無理だと確信しました ぐはっ


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