もじ | ナノ
▼ギルが親父に甘えているようです。

「親父〜! 暇ならチェスの相手してやってもいいぜ〜っ!」
親父は「はぁ」とため息をつきながらいった。
「ギル、人にものを頼むときはもっと謙虚にと言っているだろう?」
親父は俺の目を見ながら言ってきた。その目には敵わない。
「…う〜…… じゃあ、チェス…一緒にやってくれ〜……」
俺はさっきの失敗を踏まえてしっかりと頼む。
「よくできました」
そういって親父はにっこりと笑顔で笑った。
「オヤジっ…ま、まぁ俺にかかればこんなこと朝飯前だけどなっ!!」
「はいはい」
親父は困った顔をしながらも俺とチェスをする。
この時間が長く続けばいいのにと俺は思った。
「よっしゃー勝ったぞっ」
俺は親父に勝った。ちょっと嬉しかった。
「…んー、じゃあなんかご褒美あげようか、何がいい?」
俺は悩んだ末、こういった。
「じゃあ…オヤジ、なでて」
親父は優しい笑みを浮かべて俺の頭に手を載せた。
「……よしよし、ギルはいい子だな」
そういって、撫でてくれた。とっても嬉しかった。
「…へへーッ」
俺は、またこの時間がとまればいいのにと思った。
キィと扉が開いた。
「あぁ、ルート。お前も入るかい?」
俺のヴェストは俺の腕を掴んだ。
「ギルは俺のだっ」
ヴェストは顔を赤らめながらそういった。
「はいはい」
親父は笑顔で、俺とヴェストを抱きしめた。

080316


友人とのmailの内容から抜粋。少し改変



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