伊呂波歌７ | ナノ
(:伊呂波歌で47題:７:
い:居なくなれれば幸せで
ろ:蝋梅は悲しみを連れて
は:歯軋りぎりぎり悔しくて
に:庭には二羽のコウノトリ
ほ:本当なら私の物なのに
へ:返事はいつも生返事
と:とにかく憎悪の塊で
ち:ちゃんと見ててね
り:凛として悪
ぬ:ぬるりと絡み付く
る:類似する仕草に泣いてしまう
を:お稽古を逃げる姫の話
わ:和合会談の決裂
か:噛み締めたのは命の重さ
よ:余聞ではございますが
た:大変だよと声をあげ
れ:連絡は途絶えた
そ:それは猛雨となって
(余聞(よぶん)/本筋からは外れた話)
つ:梅雨明けの晴れ間より
ね:猫さんこちら手の鳴る方へ
な:ならず者には制裁を
ら:雷神の片想い
む:無理せず休んで風邪っぴき
う:愁いを帯びた彼の顔
ゐ:居なくなる兆しに涙
の:喉から手が出る程に執着
お:お揃いなのよと嘘を吐き
く:苦し紛れの咳払い
や:病はきっと治らずに
ま:まだまだ苦労はありまして
け:経験不足の耳年増
ふ:不覚にも笑ってしまった
こ:これが愛というものですか
え:永遠に呪うよ
て:天声のままに生きる
(天声(てんせい)/天が人に伝える声、言葉。天の声)
あ:諦めたら谷底
さ:サヨウナラなど有り得ぬと
き:嫌いになんてなれないよ
ゆ:緩やかな嫌悪感
め:目指したのはその向こう
み:見えていますか私の事が
し:死なないでなんて戯れ言を
ゑ:抉られた心臓が
ひ:ひゅーんと落ちる恋心
も:森の中で迷走
せ:精神的には優位だけれど
す:素敵な背中に跳び蹴りを
【BACK】