伊呂波歌6 | ナノ  
(:伊呂波歌で47題:6:

い:いらっしゃい、と指を撫で
ろ:臈長けたる姫君
は:般若の涙
に:人形に恋した狐の話
ほ:奔騰の本当の理由
へ:屁理屈ばかりの朝顔
と:研ぎ澄まされた感性と

(臈長(ろうた)ける/洗練されて美しくなる事。また、経験を積んで物事に対して巧妙になる事)
(奔騰(ほんとう)/液体や感情が滾り立つ事)






ち:珍妙な一見さん
り:悋気は短気と損気なり
ぬ:鵺の影で眠る
る:瑠璃鳥の羽根を貴方に
を:おかしな愛の唄

(悋気(りんき)/嫉妬の意)
(瑠璃鳥(るりちょう)/ヒタキ科のオオルリ、もしくはツグミ科のコルリやルリビタキの事)






わ:我が儘な母上
か:限り無く青い指切り
よ:過(よぎ)るは損傷
た:叩かれても月の目
れ:霊に敬礼
そ:双璧の彼等







つ:椿に口吸いを
ね:猫に紐を結びて
な:泣いたらいけない
ら:落胤の烙印
む:麦色狂い唄

(落胤(らくいん)/身分の高い男性と、正妻ではない女性の間に生まれた子供の事)






う:浮き腰に手を添えて
ゐ:一時期は楽しかったの
の:濃緑にまかれて
お:終わりはすべて始まりに
く:苦し紛れの様式美
や:やつれた狐美人
ま:間違いは赦されず

(浮き腰/不安定な腰。逃げ腰)
(様式美(ようしきび)/芸術作品や建築物の表現形式にみられる、特徴的な美の意)






け:経験は浅けれど
ふ:不格好な紳士
こ:心に紅を引く
え:煙雨に紛れて
て:鉄火の男に惚れ込んで

(煙雨(えんう)/煙る様に細かく降る雨。霧雨)
(鉄火(てっか)/気性が激しく、男気がある様)






あ:預けたのは幸せでした
さ:最大級悲壮感
き:興味ないとは言わせない
ゆ:夢を見られず
め:明快な冥界への道
み:見返り美人は振り向かない
し:死にたい死体は恋したい






ゑ:偉そうな休み明け
ひ:被虐的にもなりますよ
も:妄想は春に泣く
せ:千秋の恋心
す:過ぎ去りしは愛情

(被虐的(ひぎゃくてき)/マゾヒズム)
(千秋(せんしゅう)/千年、千歳。極めて長い年月)



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