伊呂波歌3 | ナノ  
(:伊呂波歌で47題:3:

い:櫟の見るユメ
ろ:肋骨をばらして
は:端唄短し愛は濃く
に:日没祭るは死神か
ほ:帆影は死んだか
へ:平安の世にも恨み
と:咎める命を心に縛り

(櫟(いちい)/イチイ科の常緑樹。秋に赤くて甘い実をつけるが、種は猛毒)
(端唄(はうた)/三味線に合わせて歌う短い俗謡)






ち:中心に回る笠
り:理想と現実の相違点
ぬ:濡れた唇の色めきよ
る:流浪の想いを
を:覚えていたらでいいのだけれど

(相違点/二つの事柄の、違っている部分)
(流浪(るろう)/当てもなくさ迷い歩く事)






わ:我と思えば
か:哀しくなんか
よ:寄越さぬ便りに嫌悪感
た:互いに感じて仲違い
れ:冷静にならんとて
そ:そして快感

(仲違い(なかたがい)/仲が悪くなる事)






つ:付き纏うは鬼
ね:猫も杓子も死にさらえ
な:なんと甘美な腕の中
ら:裸体に刻む羞恥心
む:向き合うのは勇気

(猫も杓子も/誰もかれも。何もかも)






う:内気な彼女に差し延べる
ゐ:いつものように笑え
の:残してはならぬ
お:帯を緩めて
く:口付けを指先に
や:やましい気持ちは少しだけ
ま:また貴女を殺しにきました






け:計算なんか出来ないの
ふ:文を読めない小鬼
こ:この私の命さえ
え:延長試合を忘れない
て:手繋ぎ鬼の伝説

(文(ふみ)/手紙)






あ:嗚呼、恋患い
さ:最近の男の子事情
き:綺麗な硝子の落とし物
ゆ:夢に見たかと訊ねるは
め:目の前に幻想
み:未来で殺して
し:心臓はとまらない






ゑ:ヱレキテルに惚れ込んで
ひ:日焼けした肌に欲情
も:森の中から手を振って
せ:背中越しの恋愛
す:素敵な想いは捨て切れない



BACK
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -