最大の敵は彼女




≠連載夢主
※若干口が悪いです







「ねえ私帰っていい?」

「なんで俺に聞くんだよ勝手に帰れよ」

「てめーが私の手をしっかりがっちり掴んでるから帰れねんだよハゲ」

顔を会わすと言葉の暴力、エスカレートすると取っ組み合い。…俺なんでこんな女好きなんだろう。時々自分がわからなくなる。それでもなまえから離れない俺の手。

なまえは諦めたのか、やれやれと俺のベッドに座ると、そのまま横になった。

「一樹、私は眠いんだ」

「そうか。なら泊まっていけばいい」

「目と鼻の先に寮があるのになんでわざわざここで寝るんだよアホか」

「………………ですよね」

「んむー、眠い…」

なまえは本当に眠いのか、うとうととまどろんでいる。え、マジで寝るの。やめてくれ理性が保たない。

「安心しろ。お前の理性が崩壊する前に私は帰るから」

「何故わかった」

「一樹キモい」

「………」

はは、と渇いた笑いと冷めた目で俺を見るなまえ。そういえばなんでこいつここにいるんだっけ?…あ、俺が呼んだんだった。進路調査表が一枚余ってないか聞かれて寮にあるから来いよって。

「………」

制服で寝るとしわがつくぞ。なんて俺の言葉を無視して本当に寝やがった、こいつ。俺の理性が保たれてる間に帰るんじゃなかったっけ?

顔を近付けてみる。…反応なし。そのまま唇を近付けて…みたが無理だった。あと1cmのところでなまえの手によって憚られた。つまり俺はなまえの手にキスしたことになる。
なまえは薄目をあけて俺を見やると、にやりと笑って、言った。

「甘いわ、一樹」

「………………くっ」

俺はこいつに敵いそうに、ない。













最大のは彼女













◎生徒会長こうであって欲しい(私が)






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