一樹くんにしたような説明を2人にもしました。2人の反応はまちまちでしたが、それなりに私の趣味を受け入れてくれるようです。本当にいい人です。常葉感動。

「ま、桜士郎とは別種の変態だと思っておけば問題ないだろ」

まとまってんだかまとまってないんだかイマイチな一樹くんの言葉に一応頷く2人。もういいですよなんでも。なんか疲れましたよ私。













それから、私は一樹くんたちに色々なところを案内してもらいました。一部はゲームやアニメで知っていましたが、見たことない場所がほとんどだったので、とても新鮮な気持ちで見学しました。やっぱり、ここは星月学園なんですね。

「そういえば、常葉は何科に入るの?」

「西洋占星術科です」

「おっ、俺たちと同じだね!くひひっ」

「一樹くんはハブですね」

「お前一言余計なんだよ」

「イテ」

デコピンされました。

「…………」

そういえばなんだかんだで忘れてましたが、春から受験生になるんでした。こちらではどのくらい進んでいるんでしょうか。

「誉くん」

「ん?なにかな?」

「あとで授業の進度を教えてくれませんか」

「うん、いいよ。じゃあアドレス交換しようか」

「そうですね」

「あ、俺も」

「一樹くんは学科違うから授業進度違うと思うんですけど」

「ちっげーよ!アドレス交換だよ!」

「ああそっちですか」

「常葉ー!俺も俺もー!」

ぴょんぴょん跳ねる桜士郎くんを心底ウザそうに見つめると、桜士郎くんは若干へこんでしまいました。わあめんどくさい。

「これで全員登録しましたね」

アドレス帳を開いて、きちんと3人の名前を確認する。うわ、なんか携帯にアニメキャラの名前入れてるイタイ人みたいだ私。まあ仕方ないんですけど。あ、ちなみに携帯は全てリセットされていて真っ白でした。最悪だ。ブックマークも画像もメールも全部消えてしまいました。何故かアドレス帳だけ星月学園の電話番号だけ入ってました。意味わからん。まあいいけど。というかこれ元の世界に戻れたらどうしてくれるんでしょうか。マイプレシャスメモリー。

「…………」

「ん?どうかした?常葉」

「いえ…なんでもありません」

いつの間にか歩みを止めていた私は、少し先にいる誉くんの言葉に我に返ると再び歩き始めました。

…私は元の世界に戻れるのでしょうか。







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