幽静/ボツです。




俺が言うのもおかしいかもしれないが、俺と兄貴は実によく似ていると思う。敢えて何か違うところを上げるならこの髪の毛くらいだ。兄貴は金に染めている。それは昔、学校の先輩から言われたかららしいが俺には詳しいことはわからない。古風な考えの兄貴にしてみたら珍しいことだと思った。何せ兄貴は自分の所有物すべてにきちんと名前を書く。今じゃ、ある程度まで押さえているが小さい頃の全盛期なんて家の中の至る所で兄貴の名前を見つけた。
かく言う俺はというと大切なものに名前を書くのは確かに同じ、髪の毛は職業柄簡単に染められないから仕方ない。
周りの人間にこの話をしては俺と兄貴の違う所を上げさせると必ず兄貴の力が上がる。それは違う。確かに兄貴は尋常じゃない力を持っているが俺にとっては変わらない1人の人間だ。


「兄貴、今日、午後から暇になったんだけど…。」

「じゃあ、うち来るか?」

「いや、買い物に行こうかと思っててさ。迎えに行くから待ってて。」


これは先ほどの電話での会話である。
俺は久々に出来た休みは大抵兄貴と過ごしているいつもは俺が兄貴の家に行くのだが、今日は俺が大量に購入したバーテン服ばかり着ている兄貴に何か他の服を買ってあげたいと思ったのだ。そもそも長身、細身で足も長いんだからそれなりに似合うものが多い筈だと俺は踏んでいる。


「服買いに行こうかと思ってて。」

「そうか。」


にこりと笑ったから問題は無いだろうと俺は車を走らせる。それからはたわいない話を続けた。最近は仕事どうなのか、とか思い出話とかそういうばかりだ。俺も兄貴も大して話す方じゃないから沈黙が流れることが多いが俺はこの沈黙が嫌いでは無い。妙に落ち着くのは多分俺達が似ているからだと思う。あ、また似ている部分が出てきた。


「幽…。」

「何?」

「お前、こんなとこで買うのか…?」

「お金なら大丈夫だよ。それに兄貴の誕生日がもうすぐだからプレゼントを兼ねてと思ってさ。」


そう言えば、了承したのか恐る恐る入る兄貴がいた。


と、ここまで書いてボツりました。続きが書けない!幽難しいよ!











「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -