ポッキーの日記念




「臨也、これ絶対誰にも渡すなよ。」


朝っぱらから家の呼び鈴を何回も鳴らすやつがいて一体誰だよ、俺は今日寝たの明け方なんだ、と目を擦りながらフラフラと玄関に向かった。チラリと見た時計には午前5時の文字。まだ数時間も経っていない。ドアを開けたらどんな時でも見たくない顔がそこにはあって、どうやって乗り過ごすべきか考えた。シズちゃんがなんでこんな朝っぱらから家に来る訳?そもそもなんで人の家を知ってるのかわからない。警戒してポケットからナイフをいつでも取り出せるように身構える。すると、コンビニの袋をこちらに差し出して来る。


「臨也、これ絶対誰にも渡すなよ。」


冒頭のセリフである。誰にも渡すなってどういうことだ。シズちゃんに限って何か頭の良さそうな作戦は無いと思うが、相変わらず行動の読めないやつだと思う。受け取るか否かはとにかく、眠気に襲われる頭をひたすらに張り詰めさせた。


「なにシズちゃん頭のネジでも外れた?」

「とにかく誰かに渡したらぶっ殺す。」

人の質問に答える気もなくただ自分の意見を押し通して、俺に早く受け取れと示す。まぁ、別に良いだろう。頭が働いていなかった俺は押し付けられるままにそれを手に取る。中には誰もが見たことある筈のチョコレートが棒状のビスケットにコーティングされているお菓子の箱が入っていた。何これ。


「ねぇ、何これ。」


顔を上げるとシズちゃんはもう遠くに行っていた。意味わかんない。とりあえず、半履きだった靴をきちんと履いてパルクールで追いかけてみたものの信号機のせいでいつの間にか見失った。追いかけるのは得意じゃない。なんでわざわざ俺追いかけてんだろ。夜着ているパジャマにカーディガンだけ羽織ったいつもと違う服装でいたことに気づいてそのまま家に戻った。玄関に置きっぱなしだったさっきの袋を寝室のサイドテーブルに置いて再び眠りにつくことにした。


何時間経っただろうか、もう昼も過ぎて夕方近くになったんだろうというくらいの日差しだ。こんなに寝たの久しぶりだなぁと思いながら欠伸をしてテレビを点ける。あー、ご飯はいいや、と思ってシャワー浴びようと思った時だった。


「え?」


不意に声が漏れた。いや、これはもう言うしかないでしょう。こんなの有り得ない。夢に違いない。いや、有り得ないをやるのが人間だとは思っている。思ってはいるがあいつは人間じゃない。だから俺は信じたくない。


「世界崩壊スイッチを製作したとされる平和島静雄さんを全世界指名手配しております。世界崩壊スイッチとは平和島氏が世界を崩壊させる為に作ったスイッチと見られています。平和島氏は本日2010年11月11日の終わりに全てのスイッチを押すと宣言しました。尚、これは虚偽や脅しではありません。彼の試作スイッチにより太平洋の一部が破壊されております。平和島氏を捕縛した方には1000万ドルの懸賞金が授与なされます。」


国の機関の映像が繰り返し流れていて、チャンネルを変えてもそれしか流れない。どういうことだ。俺だけが違う世界に来てしまったのか?全く理解出来ない。なんでシズちゃんが。ガタンと後ずさったせいでぶつかったサイドテーブルに置いてあった。朝に貰ったコンビニの袋に入ったポッキーが落ちた。


「絶対、誰にも渡すな、か。」


まさかこれが世界崩壊スイッチだとでも言うのか?馬鹿らしい。シズちゃんらしくない。でも、シズちゃんなんかに愛する人間がいる世界を壊される訳にはいかないよね。意味がわわらなくてもそれだけは決定事項だ。


「しょうがないなぁ……、らしくないけど愛する人間の為に世界を救ってやろうじゃないか。」


珍しく鞄を持ち出して、それなりに物を詰める。最後に例のコンビニ袋の中のポッキーを入れた。







2010,11,11

ポッキーの日記念


どうしてこうなったかわかりません中2病大好きです。
あまりにも酷いので↓(R指定注意)


シズイザの場合


「アッ…んッアッ…!や…シズちゃんのポッキーおっきくて無理だよお…。」

「ポッキーじゃ足りない癖に俺のじゃでかいのかよ?(ずちゅずちゅ)」

「ひぁ!あっ!あっ!」


イザシズの場合


「シズちゃんのさコレから白いのたくさん出てるからさぁ、チョコレート溶けちゃってる。」

「やめッ…!さ、触るなアッ…!」

「えー、シズちゃんの勃起したこれは一本じゃ足りないってさぁ。(にこり)」



きっと皆さんはポッキーの日と言えばこういうのを求めてる筈だt







「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -