最初で最後のプレゼント(3)


俺………


お前の事、大好き。



これ以上ないくらい』






言、えた。



いざ覚悟すると、思ったよりもするりと言葉が出た。


「…………え」


高杉が目を見開く。


次の瞬間、霊の俺を見たときのようにポロポロと涙をこぼした。

なんて綺麗な泣き方をするんだろう、その涙に俺は見とれたが。

『高杉……?』

「銀時、っ…俺も、銀時好きぃっ…銀時…!」


抱きしめたい。

この手で抱きしめて、その温もりを感じて、柔らかい髪を撫でたいというのに。

『何で、…俺はもうっ…』

何で、死んでいるんだ。


この恋は実ったと言うのに、なぜこんなにも虚無感があるんだ。


高杉はそれなのに俺に歩み寄って、俺の事を抱きしめようとする。



ぎゅ、と寄せられた。



………え?


高杉の腕の感覚も温もりも、感じてる。


抱きしめた本人も驚いて俺を見た。

「……あれ?」


俺も、紫色の頭に触れてみた。
さわれる。


『……っ高杉!!!!』


何でかなんてわからない。

けど必死に抱きしめた。


「銀時、銀時っ銀時!!」

『高杉、愛してるっ…』


強く強く抱きしめて、

『…っん、』

唇にキスをされた。

柔らかくて、幸せで溶けそうだった。



「誕生日おめでとう、銀時」


涙に濡れた、でも柔らかくて暖かい笑顔と


その言葉。




ああ、もうこれ以上何も要らない。



最初で最後の、

最高のプレゼント。





10月10日7時51分、

18歳の誕生日、

俺は消えた。






『…ありがとう、高杉』










もう、未練はねぇか?



ああ、大丈夫だ



そうか。じゃあ


あ、因みに言っとくとな、
俺はわかってたぞ。
坂田銀時と高杉晋助は上手くいくって



………何でよ



そりゃ、俺と混ざって今までのこと思い出しゃわかるさ









天使と混ざって思い出した。




俺は何度生まれ変わっても高杉の命と愛し合う運命を辿っていたことを






END




銀誕小説なんです。

書きっぱなしだったので10日も遅れたけどあげてみました。

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