そうであってほしいだけ

あなたは飛べますか
どんな失敗をしてきたんだったか
この悪夢から覚めたくない
朝が来ればまた他人どうしね
きみの慈悲なんていらない
いわれなくてもあいにいくわ
嫌いになっちゃいそう
その強さと優しさ胸を張れ
噛み付かれるとわかっていても
ふたりぼっちじゃつまらない

一番二番じゃなくてただの特別
好都合な逆光
跳ね馬に飛び乗れ
味蕾の拒否反応
全身全霊で愛してる
一周回ってやっぱり好き
ごめんね今はキスをしないで
そういうのを愛と呼ぶ
それがどんなに力になるか
尾びれを掴む

わたしが何を言っても響かないあなたが「そんなふうに考えたこと」のある女の子ってどんな子なのかしら、それが気になって夜も眠れないのよ、本当に。

約束なんてそんなもの
あなたのために死にたかったの
それがわたしの死ねない理由
蝕む愛慕
幼い初恋が孵る場所
当たって砕けて立ち上がる
すべての夜に名前なんてない
きみはいつまでのきみだけのもの
最初で最後のまた明日
地平線に芽吹いたばかり

伝えられたらどんなにいいか
わたしはここにいるはず
あなたはここにいるじゃない
ぼくときみとが始まったとき
恋か愛かの違いによる温度差
寂静を貪る
綺麗事でもいいから頂戴
それで正解のはずなんだ
鏡の花売り
明日のぼくはついている

白み始めた暁には
どうかそっちへ行かないで
美しく見えるそれは自己満足だということを
まじめないい子
なんて幸せで単純で容易い
二回目の晩餐
きみはぼくのブルータス
あげられないけどあなたがほしい
仮面ではないということに
きみは名前を持っているじゃない
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