それは慣れというものです

さざなみひとつない清水に飛び込む
春さえ立つというのに
もはや何かの呪いとしか
それはきみという運命
確かに聞こえる芽吹き
曇ったままでかまわない
夏と冬で空の色は違うけれども
5字以内でも説明できる
100字以内では説明できない
あなたはいつも遅れてくるの

約束の5分前が信条
たおやかな空の果てにて
雲の上の海で溺死
獣に力加減は難しい
今日だけ朝が来なければいいのに
だからいつまでも三角のアリア
昼下がりのカンツォーネ
ぼくの世界を回すのはきみだけど
偽物だったとは思いたくないの
ジンジャーと紅茶の代名詞

立ち上る煙は雲になれるか
散りこそすれども積もる紅雨
きみとわたしまでも濡らす翠雨
静かにはしてくれない黒雨
これはきっと白雨だから
青写真はいつまでも
くちびるを染める紺青
山吹色のお菓子が意味するところは
(※山吹色のお菓子=小判)
躑躅燃ゆ瞳
萌黄はぼくの目には余る

恍惚を頂戴
私の黒猫
信じられないと言うのなら
いつかどこかで聞いたはず
しぶとい数字
午前三時の不動の睡魔
最後の一個と勝負の目
柿ピーのピーの存在意義
後部座席に忘れ物
ちょっと背伸びしたミルク

贋作に溺れて眠れ
良い子じゃないからまだ寝ない
ネバーランドは心の中
笑っていいよ泣かないから
こぼれた粉末のココア
ティーストレーナーにインスタントコーヒー
本に挟まって死んだ虫
燃える耳たぶ
憎めない遺伝子
わたしたちは人工的に甘い

できることなら何一つ余すことなく捨てていきたいのに、あなたはきっとそれを許しやしないんでしょうね
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