おはよう馬鹿王子[DQ6/テリ×主]
ある朝
6主はレックで固定。
勢いでやった。後悔はしていない(多分)
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「テリー」
朝食に出されたロールパンを、眠そうな顔で口に運ぶレックを正面から眺めていた。頬杖をついてぼんやり眺めているとレックの方から話しかけてきた。
「お前ご飯は?」
「とっくに済んでる」
「速いなぁ…」
「お前が遅いんだ」
「他の皆は?」
「残っているのはお前だけ」
「うー」
むありむありと力なくパンを頬張りながら、それでもどこかウトウトと頭を揺らす。
「だって昨日はお前が、寝かしてくんなかったんじゃないか」
その一言で、テリーは口にしたばかりだったコーヒーを吹き出しそうになった。
「誤解を招くような言い方をするな!」
「誤解も何も…あれ?」
「いつまでも止めようとしなかったのはお前の方だろう!付き合わされたのはこっちの方だ!」
「…そうだっけ?」
?と首を傾げる。
「都合の良いように事実をねじ曲げるな馬鹿者」
「あ、ああそうそう、思い出した」
ポンとてを叩いて、レックは花が開いたような笑顔で、そうだそうだと頷いた。
「楽しかったよなーカードゲーム。最近戦い行ったり来たりで忙しくて、ああゆうの久しぶりだったし?」
「…次は無いからな」
「えー?」
「えーじゃない」
「ていうか…なんでお前はそんな元気なの?眠くないの?」
「お前と一緒にするな」
「ずるい」
「鍛え方が足りないんじゃないのか」
「ずるいー」
「…」
(ずるいって…なんなんだ…)
「ふぁあ…眠いなぁ…」
大きなあくびをして、レックは重そうな目蓋で手元のパンをのそのそと口に運ぶ。
今にテーブルに頭を打ち付けるんじゃないかと、テリーが思った瞬間、がくりとレックの肩が崩れてパンを食わえたまま倒れ込んだ。
「っ!」
間一髪。
テリーは直ぐに腕を伸ばしてその顔を支えた。
テーブルスレスレ、レックは無事だった。
「なにやってんだ馬鹿っ!」
さすがに慌てたテリーは、レックの半身を元の姿勢に戻してやって、そして声を上げた。
しかし…
「おい、レック…?」
レックは無言、すぅ…と息をついた。
その口から食べ掛けのロールパンがぽろりと落ちる。
床に落ちそうになったパンもテリーは慌ててつかんで皿に戻した。
(こいつは…っ)
レックは眠っていた。
直ぐに聞こえた穏やかな寝息に、なんとなく、なんとなくイラッとしたテリーは、
「…」
パンの皿の隣にあったカップを掴みあげると、一気にそのミルクを一気に口に含み、そのままレックの胸ぐらを掴んで口を重ねた。
「…ンッ…!」
含んだミルクをレックの口を通じて一気に口の中に流し込む。
「…んぅっ…」
レックは直ぐに目を見開いた。
その瞬間鼻も指で摘ままれて息出来なかった。
いきなり流れ込んできたミルクを一気に飲み干す。
ミルクを飲み込んだことを確認してから、テリーはレックを解放した。
「…ぷはっ…」
力なく椅子に座り込み、ドカドカ高鳴りだした心臓あたりを抑え、肩で息をする。
「てっ…テリーさ…ン?なん…っ」
「…おはよう」
「…へ?」
レックはなにが起きたか理解出来ずに瞬きを繰り返していた。
声を裏返して、カミカミながら涙目で問いかけたレックにテリーは鋭い視線で睨みつける。
「おはよう馬鹿王子」
低い声で一言だけ返して、口元を袖で拭った。
「……お…は、よ」
レックが返事をすると、テリーは再び椅子にどっしりと座り込み、足と腕を組んで視線を落とした。
「…」
すっかり眠気がすっ飛ばされたレックは、ただ呆然とテリーを眺めた。
「………テリー?」
そして間もなくして有ることに気がついて、半身を傾けその顔を覗き込んだ。
「…なんだよ」
「お前顔赤「うるさい!」
直ぐ様ハッとしたテリーは、「とっとと済ませてしまえ!」と怒鳴り返して、黙ってしまった。
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テリーさん「なにをやっているんだおれは」的な
6主は天空のなかで一番弛いかんじだと良いな的なななな)って打ち込んでたらテリーがオカンになってしまった…
こんなテリーはちがうって思われたら申し訳ないです。打ち込んでたときは楽しかった…
付き合いの長さでじわじわブレていくテリーさんが好きです。
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