別のジャンルの二次文章 | ナノ

ジレンマ[FF2/フリオニールとレオンハルト]



ラストパーティーでフリオとレオンのギクシャク。

残念ながらカプ的な要素は0です
フリオニールが「レオンハルト」「レオンハルト」とうるさいですが残念ながら腐った話ではありません。
文章は全くしっかりしてないです(イツモノコトダケド)
一部血生臭いのでご注意ください



******


「…?」



一人、後列で距離をおいていたレオンハルトが、ピタリと足を止めた。

「レオンハルト?」


フリオニールが声をかけた瞬間、来たばかりの道をくるりと回って逆走する。
走りながら腰に構えていた剣を一気に引き抜いた。



「レオ…」

(あれは…)

向かう先には、彼の殺気に気がついて威嚇し、牙を剥き出した魔獣が見える。

「ゴー…ギマイラ、」
「兄さん!」

ガイとマリアが同時に声を上げ、

「一人では危険だ!レオンハルト!」

自分が行く、とフリオニールはその後を追って駆け出した。
だがこの距離、足では間に合わないと悟り踏み留まり、背中の弓を掴む。
レオンハルトは仲間の声など気にも止めず、地面を蹴りあげてゴーギマイラ目掛けて高く飛んだ。

構える隙など与えない。
一気に剣降り下ろし、瞬く間もなくその一撃で仕留めた。
ギァアアと魔獣の絶叫が一帯に響き、ゴーギマイラは倒れ込む。
どしりとした地響きが伝わった。
レオンハルトは地面に降り立つと、血を浴びた剣を拭って納め、

「そのまま打っても構わんぞ、フリオニール」

振り返った。

「ちっ…違う!」

弓を構えていたフリオニールは、呼ばれてハッと我に返った。
慌てて弓を納め、頭を振るう。

「これは、今のはお前を狙った為じゃない」
「…どうかな?」
「レオンハルト!」

思わず声を張り上げてしまい、フリオニールはハッと口を押さえた。
レオンハルトは間もなくして口角を上げ、フッ…と藁う。

「…冗談だ」

すれ違い様に一言だけそう返すと、そのまま先を行ってしまった。

「レオッ…」

一瞬見せたその笑顔が酷く廃れたもので、フリオニールは懐辺りに何か鋭利なものが突き刺さるような、そんな痛覚に囚われた。
感覚だけだが酷く苦しい程に息が詰まり、無意識に心臓辺りを押さえる。

(なぜだ…?)

フィンを追われ、反乱軍に入り…皇帝が統べる帝国と戦う事になった。
あれから、たくさんの人が死んだ。
よくしてもらった知り合いも、助け合った仲間も…みんな、この一方的な戦争に巻き込まれて。
だからもう会えないんじゃないかと、正直諦めかけていた。
けれどレオンハルトは生きていた。
仮面装い、皇帝欺きその地位を奪い、頂点に君臨しようと目論んでいたダークナイト。
力こそ総てだと、義兄弟の剣を向けることを躊躇わなかった。

(あの時…)

その決着はレオンハルトがフリオニールに剣を突き付けた瞬間、甦った皇帝の横要りによりうやむやになってしまった。

(皇帝が現れたなかったら…俺達は…)

甦った皇帝は、もう人ではなくなっていた。
その圧倒的な力にフリオニール達もレオンハルトも、逃れる事しか出来なかったのだ。
甦った皇帝は世界を滅さんとする脅威となった。
よもや人間同士で権力を奪い合っている場合ではないのだ。
事態は一刻を要する。
皇帝を討つ為、レオンハルトは再び共に進む事になった。
なった、のに?
同じ目的をもって…再び?

(…)

だが…素直には喜べなかった。

生きていてくれた。
それだけで、充分だったはずなのに?


「……」

帰ってきたレオンハルトは、やはり以前のようには笑わなくなっていた。
フリオニール達とは深く接することを避け、肉親のマリアにさえ、必要以上の会話には応じず、視線さえ合わせようとしなかった。
確実に距離を置こうとしている。
ダークナイトとして振舞った自我がそうさせるのだろうか?
あんな形で対峙したばかりだ。
直ぐ様以前のように、とは簡単にはいかないのだろう。
レオンハルトが今どういう心意で戦っているのかは解らないのだ。フリオニールには想像すら出来なかったのだから。

レオンハルトとして?
ダークナイトとして?
それとも…?

(フィンを追われたあの時、あの手を放さずに居られたら…きっと俺達はこんな風には為らなかった…)

変わらない笑顔で笑い合えたにちがいないのに。

「…くそ…」

過ぎてしまったことだが、解っていても、簡単には妥協出来なかった。

歯痒い、もどかしい。

「フリオニール」

レオンハルトは再び立ち止まると、距離をおいてその後ろを歩いてきたフリオニールを振り返り、

「俺に何かを期待するな」
「…それは…、どういう意味なんだ?」
「…」
「マリアにも…同じ事を言えるのか?」
「…」
「レオンハルト!」
「話は…、それだけだ」

再び身を翻し、行ってしまう。
その先でガイと二人で待っていたマリアが、追い付いた兄に声をかけようとしたが、やはりレオンハルトはそのまま素通りして行ってしまった。


ああ、本当に、


なんてもどかしいのだろう





end

******
レオンハルト「ゲームではゴーなんとかなんぞ誰が攻撃しても一撃だが何か質問はあるか?」
フリオニール「めっそうもない。おっしゃるとうりです」

この文章は休む前に打ち込んであったものなんです。ミンウさんの話しもあったんだけどあっちは途中で止まってます。

どうでも良いんだけど、今回レオンハルトさんはやたら剣を振り回してますが斧のイメージがつよいです…。

FC版のバトルのドット絵のレオンハルトの動きが大好きだった。左手だと勢いがあるような感じがするんですね。手前にみえているだけなのに、不思議。

レオンハルトはダークナイトの時あんな感じですがちゃんと良心持ってるって(…か、とりもどしてると)シンジテマス
デオデシムに欲しかったなぁ。カインと被るけど。

フリオニールは、012プレイ後にデシデア側のキャラを、若干ですが意識するようになりました。
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