ししのこころとたんきゅうのかぜ | ナノ


確信する


バッツさんの気持ちは置き去りでスコールは脳内会議中

例によって誤字脱字は…詳しく修正してないです。

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「スコー…ル?」


装着している革手袋を脱いでその頬に触れると、自分が想像する以上にその頬はしっとりとして柔らかかった。
親指の腹でそっと撫でると、バッツはヒクリと肩を震せた。

「ぅ…」


その仕草が、可愛らしいとか?

「……」

(どうなっているんだろうか)

最初は直ぐに我に返って、えらい冷静になって考えたりもしたのだけれど、


「く…くすぐったいよ」


知ってしまった。
気がついてしまった。

「黙ってないで…なんか言ってくれないか?」

「…」

「な、なぁ…?」

(あぁ、やっぱり)

「スコール?」
「…だな…」

愛しいと想う。
それを確信する。

こんな感情を同性に抱く日が来るなんて?
まして自分と三つも歳の離れ、さらには成人を越えているにも関わらず、常に陽気でヘラヘラと弛い笑顔で、しょうもない事や下らない事ではしゃぐようなそんな男を相手に。

最初は一番関わりたくタイプの相手だったはず…なのに?

「スコー…ル、さん?」
「ああ、本当に…、」
「…?」


どうして“こう”なってしまったかは解らない
どこで狂ったのかも解らない
気がついたら“こう”なっていた

(どうなってるんだろうな…全く)

心の中でぼやき、悪態をつく。
しかし、


(だが…悪くない)

「スコ…、」


スコールはゆっくりバッツの顔を引き寄せて、そしてキスをした。





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20101227改訂
スコールの視点の一部分の方向性を変えました。

特に異図はないんですけど…ちょっと微妙にひっかる所があったので


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