ぶるさんとるじゅさんと | ナノ


無意識的不本意善意


青いお兄さんがガラにもないことをしているのでちょっと気持ち悪いかもしれない(キャラ壊れてるように見えるかもしれないという意味で)


いろんな意味で残念な感じ

青×紅って感じではないですね。

****



小さな声が聞こえて、それを見つけた次の瞬間、無意識に身体が動いていた。
頭で、それは冷静な理性で考えるより先に
飛び込んだ。

勢いこそ弛くも、決して綺麗とは言えないだろう川の中へ



「…!」








「…大丈夫?」

ノックのあとに部屋に入ってきたルージュは、手にしていた水桶をベッド横に備え付けられたシェルフに下ろすと、
ベッドに沈むように横たわるブルーに声をかけた。
深く布団被るブルーは、返事の変わりに不機嫌そうにルージュから顔を逸らした。
申し訳程度に額にあてがわれていたタオルがするりと落ちて、ルージュが拾った。
先程持ってきた水桶の中に拾ったタオルを入れ、軽く濯いで絞るとそれを再びブルーの額に宛がった。

「水桶借りに行ったら、宿の奥さんが風邪薬譲ってくれたんだ。食間でも飲める薬だって。飲む?」
「…ああ」

少しだけ間を置いて、渋々ブルーは頷いた。
ルージュはにっこり微笑むと、ブルーが起き上がるのを待ってから、紙に包まれた薬を手渡した。

「ちょっと苦いかもって」
「…」

ブルーは構わず紙を開いて中の粉薬を口に含んだ。
一瞬眉間に皺が寄ったのを見てルージュは苦笑してから、次に水の入ったグラスを差し出す。

「…」

グラスを受け取るブルーがルージュを睨む。ルージュは気がつかなかった。


「男の子」
「?」
「ブルーが助けた男の子」
「どうか…したのか?」
「同じように風邪拗らせちゃったらしいんだけど、それ以外は特に命には別状ないって」
「そうか」
「うん」

今日のそれは日が傾いた夕暮れ時の話である。
ブルーは見知らぬ一人の子供を助けたのだった。
話にでてきた通り、男の子である。
まだまだ十歳にも満たない幼子だった。
川沿いの道のその向かう先から小さな悲鳴が聞こえ、見つけた先でその子供が溺れていたのだ。
先に見つけたブルーが、見つけた瞬間に駆け出したかと思うと、躊躇なく川に飛び込んでいた。
ブルーはこのお陰で風邪を拗らす破目になったが、幸い川の流れは緩やかで、川の深さこそあったものの、子供を救い出すのはそれほど難はなかったのだ。


「お互い大事に至らなくて良かったね」

飲み干したグラスを受け取り、テーブルに戻すと、ルージュはベッドの横に寄せてあった椅子に腰を下ろし、一息ついた。

「次いでに、男の子の風邪の程度はブルーより軽いって」
「…」

ブルーが無言、再びベッドに横になろうとしたら、ルージュは不意に声を上げた。

「でもびっくりしたなぁー」
「…?」

問い掛けついでに声をあげるな頭に響くとと罵ってルージュはあわてて平謝りを繰り返した。

「ブルーってば、いきなり川に飛び込むんだもの」
「…悪かったな」
「いやそういう意味じゃなくてね、えーと」
「今思えば、無理に飛び込まなくても術でどうとでも出来た話なんだ」

全く呆れた話だとブルーは悪態をついた。
「なにより頭より身体が先に動いたなど…」
はーと深いため息を着く。

どうやらブルーの本心は後者がネックになっている様だ。

「あー…、それでずっと機嫌悪いんだ?」
「…煩い」

ばっちり的を射たルージュのセリフに不服気にブルーは唸る。

「でも、あの時のブルーすごくかっこ良かったよ?」
「…黙れ」
「それに、気が付くのが僕の方が早かったら、僕も同じようにしていたと思うし」
「…お前は…そうだろうさ」

ブルーはそう呟くと、ルージュに背を向けて横になって布団を深く被った。

「…うん?」

(ああそうか…だから俺は、)

「ルージュ」
「なぁに?」
「少し眠る」
「うん。おやすみ、ブルー」







end



*****

俺(ブルー)がやらなければこいつ(ルージュ)が飛び込んで最終的に風邪を引くだろう!
とまで踏んだのだ!本能的に!

本 能 的 に!

分かりにくいですさあせんさあせん

旅をしていた頃の青さまには想像もつかないような行動ですが、ちょっと時間が経って、ちょっと丸くなってたらこれくらいする人間になるんじゃないかと妄想しました。

ちょっと感情に不器用なくらいがいいなぁとかうん



…てかこの二人泳げるのかしら…いやもう黙りますすみませんでした。



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