寝癖


薄い灰色が好き勝手にはねている。寝起きはいつもこうらしい。ずっと反抗期なのは髪の持ち主と同じなようだ。じっと見つめれば、祥吾が軽く睨んできた。

「とかすの大変なんだよ。てか見んな馬鹿」
「馬鹿じゃないのだよ」
「知ってるよ、ばーか」

ムスッとしながら髪を撫で付けている。しかし一向に直る気配は無い。それが面白くて、思わず頬が緩んだ。

「赤司に告げ口してやろうか」
「ふん、もうあんなやつ怖くねぇよ」
「…あ、赤司か?祥吾が…」
「ちょっ、待てシンタロー!!!」


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