しゃくしゃく、とスナック菓子が紫原の口内に次々と消えていく。ぼろぼろ、とこぼれるのはいつも気にしていないらしい。俺としては少しだけ気になるが、最後に片付けた方が効率的だ。

「あれだね、赤ちんとミドチンが結婚できりゃいーのにね」
「唐突になんなのだよ」
「だってそしたらオレは2人の子供になってさ、ほら、素敵じゃね」

喋る度にぼろぼろぼろ、汚い。つい、欠片を集めて空いたお菓子の袋に放り込む。紫原はじっと見つめるだけであった。

「オレは2人とも大好きだから、どっちとも離れたくないし」
「…別に、離れても構わないだろう」
「ぜってえやだ」

怒りに染まる瞳に、鋭く射抜かれる。ああ、しくじった。どうしよう、これはお菓子でも宥めるのは難しそうだ。赤司が戻って来てくれれば、どうにかなるのに。はやく、赤司。

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