お腹空いた、とお腹の虫が鳴いている。 今日は昼ご飯の後にお菓子を全部食べてしまって、もう何も無い。部活終わりのお腹にはキツイ。手を突っ込んだポケットが、がさりと音を立てた。 「アツシ、ゴミはちゃんと捨てなよ」 「う〜ん、めんどい〜」 室ちんにポケットのゴミを持っていかれた。捨ててくれるみたいだ。 どうでもいい。 取り敢えずお腹が空いて仕方ない。 ぐう、とまたお腹が鳴いた。 「ねぇ、室ちん」 「お菓子かい?はい、これ」 どうして分かったんだろう、と思いつつお菓子を受け取った。包みを開けて、口に放り込む。 ミルクチョコレートだ。今朝からしていた甘い匂いは、これだったのか。 ふわり、と広がる甘い味に自然と頬が緩む。やっぱり、お菓子は良い。 「ありがと、室ちん」 「いいよ。…アツシはお菓子を食べる時が一番幸せそうだね」 くすくす、と目を細めて笑われた。 そんなにあからさまだったかな。まぁ、事実だけど。 あぁ、でも。 「室ちんといるのも好きだよ〜」 そう笑えば、室ちんが一時停止した。 途端に嬉しそうな笑顔になって、飛びついてきた。うざったいけど、まぁいいや。 「アツシ、これからもずっと一緒にいようね」 「え、それはやだ〜」 「Why!?」 |