「ねえ君今一人?」
「え?」
「暇なら俺たちと遊ばない?」
「え、あの…」
こんにちは苗字名前です。今私の目の前でものすごい美少女がナンパにあってます。なんか相当困ってる様子。あ、目があった。めっちゃ助けてって顔してるし…。よし、行きますか。
「あ、花ちゃんじゃん。ごめんね、待たせちゃって」
「あ、名前ちゃん。遅いよ」
お、ちゃんと乗ってくれた。しかも名前どんぴしゃとかすげえ。
「この子君の連れなの?」
「はい、すみません花ちゃんが迷惑かけちゃったみたいで。それでは失礼します」
わざとらしいくらいの作り笑いを浮かべ、女の子の手をとって歩き出す。相手には物を言う隙を与えなかったので追ってくることはなかった。
「大丈夫?」
ちょっと離れたところにベンチがあったのでそこで休憩。近くに自販機があったのでリンゴジュースを買って来て女の子に手渡せば、その子はぺこりと小さく頭を下げた。
「…はい。ありがとうございました」
「いえいえ。大したことはしてないよ」
「でも助かりました。あの、お名前は苗字名前さんであってますか?」
え。なんであたしの名前知ってるの?さっきのって偶然じゃなかったの?
「す、すみません!驚かせちゃったみたいで…」
「あ、いや…。って、なんであたしの名前知ってるの?」
「…私、神様なんです!」
「はい?」
神様、ですと?
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