※ガールズデイネタです。苦手な人はバック!
「大丈夫ですか?」
「…無理、しぬ……」
「薬は?」
「もう飲んだ…」
うう、とベッドの上でうずくまっていると柳生は優しく布団の上からあたしのお腹を撫でた。心配そうに眉を下げていて、ものすごく申し訳なくなってくる。
「柳生、ごめんね」
「はい?」
「デート、中止にしちゃって」
「…ああ」
本当なら今頃は柳生と一緒に映画を見ているはずだった。今話題の恋愛物。すごい楽しみだったのに。
すこし位なら無理してでも行くつもりだったが、無理だった。もうベッドから起き上がるのさえ辛い。
悔しくて悲しくて涙を浮かべると、柳生はぽんとあたしの頭を撫でた。
「大丈夫ですよ。デートなんていつでも行けます」
「でも…」
「月ものですから仕方ありません。貴女が辛い中無理をさせるわけにはいきませんし」
そう言って柳生はにこりと笑う。
「たまにはお家デートもいいじゃないですか。あなたとゆっくり話すのも私は好きですよ」
微笑みながらあたしの頭を撫でる。その手つきは相変わらず優しくて心地好い。
「今度」
「はい」
「また、出かけよう。映画見て、一緒にご飯食べよう」
「ええ」
楽しみですねと笑う柳生。それでもなお手は止まらない。
「ん…」
段々痛みも落ち着いてきて、意識がまどろんできた。
「柳生…」
「…おやすみなさい」
最後に見たのはやっぱり穏やかに笑っている柳生だった。
(おはよう)
(おはようございます。もう大丈夫ですか)
(うん。ごめんね、暇だったでしょ)
(いいえ?あなたの可愛らしい寝顔を堪能できましたので)
(ばか…)
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痛みにむしゃくしゃして書いた。
後悔も反省もしていない。
こうやって心配してくれる彼氏とかいたらいいよね!
×:×
(←)