「やーおいしいねえ」
「…ココちゃん、食べすぎじゃない?」
「そう?あ、おねえさーん!みたらし3本追加で!」
いや、多い。絶対多い。刹那は自分の食べなさすぎを考慮してもココの食べる量は多すぎると思った。十枚ほど重ねられた皿。その上には串が何十本とのっている。今はチーゴ大福をほおばっているところだ。
「せっちゃんもどんどん食べてよ。ここはあたしが奢るし」
「え!そんなの悪いよ…」
「いーのいーの。あたしが無理やり連れ込んだんだしさあ」
だからね、と皿を差し出す。
「食べる?おいしいよ、チーゴ大福」
刹那もココの勧めにじゃあ、と手を伸ばしかけたとき、ココの腕を誰かが掴んだ。
「おい、よくも刹那拉致ってくれたな」
見上げるとそこには青筋を浮かべた心愛が。ココはうえー、といかにも嫌そうな顔をした。
「来るの早いよ。空狸くーん。足止めしてって言ったじゃんか―」
どうやら確信犯であることを隠すつもりは一切なしらしい。あっさりと計画を口にした。
「足止めはしたんですけどねえ。貴方の相棒が頑張ってくれたので」
「本日二度目のテレポートは本当に疲れましたよ…」
うしろからひょっこり現れた愛和はもう怒る気はないらしい。双子も同様で軽くココの頭をはたくだけで終わらせた。
「ごめんって。ここは全員分おごるから許して」
「え、まじ?」
「まじまじ」
「ココ、そんなにお金持ってるの?」
「なめんな。陽くん以外奢れる金はあるよ」
「なんで俺除外!?」
「おー君も新入りだね。名前は?」
「紫諷だよ!」
「しーくんおいでー。お姉ちゃんがお菓子おごってあげるから」
「無視すんな!!」
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