†ポッドside


シッポウジムに用事があって一人でアロエさんの元に訪れた。なんでこのポッド様がそんな雑用をしているかとじゃんけんで負けたから。本当はバトルとかフロアで仕事したいが負けたから文句は言えない。

ジムに行くとアロエさんからミノリがジムトレーナーになったことを聞いた。ミノリは昔からバトルが好きじゃなかったからきっと無理矢理だったのだと思う。あいつは拒否ったに100円。アロエさんの笑顔が素晴らしかったのも理由だ。

アロエさんにミノリがいるか聞けば少し前に上がったと教えてくれた。ということでミノリの家に向かう。すると家にはミノリの母さんしかいなくてミノリはヤグルマの森に行ったと教えてくれた。どうやら最近のお気に入りスポットらしい。

このままジムに戻るよりミノリにあってから帰ろうと考え、俺はヤグルマの森へ向かった。用事も早く終わったことだし問題ないだろう。

久しぶりに森に来たが、ここは小さい頃よく遊んでいたから道がわからないなんてことはない。だから特に注意することもなくどんどん奥に進む。

「…こんなとこに木の実生えてたか?」

道は間違えていないはず。ということはこの数年で変わったのか。そんなことを考えながら進むと少し遠くに見知った人が。

「あれ、ミノリか?」

俺があげた晴と、万里と花音がいる。間違いない、ミノリだ。

「おーいミノリ…!」

三匹と木の実を集めているミノリの後ろに緑髪の男が現れた。ミノリはそれに気がつくとその人に振り返って何かを話している。その雰囲気はとても明るくて遠く離れていてもわかった。

「…そういうとかよ」

ミノリの表情から嫌でも二人の関係を理解してしまう。大人しくジムに帰っておけばよかったと思い踵を返す。そして少し行ったところで変なやつらを見つけた。

「あれは…プラズマ団?」

思わず木の影に隠れて会話を盗み聞きする。

「おい、まだ見つからないのか」
「この辺にいるはずだ」
「でも俺らでビリジオンなんて捕まえられるのか?」
「こっちは多勢よ?さすがに向こうも一匹じゃどうしようもないわ」

じゃあ見つけたら連絡しろよ、とリーダー格と思わしき人物の発言によりプラズマ団は別れた。そのうち、一部はミノリがいるであろう方向に向かう。

「やっべえ!」

俺は元来た道を急いで引き返す。プラズマ団に絡まれたらアイツが無事な保証はない。バトルもジムトレーナーになったからといって急激に強くなるわけではない。

「失恋なんか知るか!」

やけくそに吐き捨てて走る速度をあげる。頼む。頼むから無事でいてくれ!



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