「え、何?渚って跡部と知り合い?」
「うん、まぁ…」
「アーン?知り合いなんてもんじゃねえだろ」
「は…?」
「景吾うるさい。精市、景吾とはただの幼馴染だから」
さかのぼること数分前…
―――
―――――
「渚」
「なに?精市」
マネの仕事をしていた渚は幸村に呼ばれ部室に入って行った。
「今日、氷帝の部長が来るんだ。
今度の練習試合を合宿に変更したいとか言ってね。
まぁ3連休だし、俺たちは構わないんだけどさ。渚は?」
「あたしも全然平気」
「ならよかった。あと、ついでに紹介しようと思ってたから自己紹介考えといてね」
「考えるほどの事喋んないといけないの?」
軽く雑談を交えながら氷帝の部長を待っていると、真田が部室の扉を開けた。
「幸村、跡部が来ているぞ」
(跡部…?どっかで聞いたことあるような…)
「じゃあ、こっちに連れてきて」
―――
―――――
「入るぞ」
そう言ってはいってきたのは氷帝の部長、跡部景吾だった。
「久しぶりだな、幸村…」
「こちらこそ久しぶりだね」
幸村は跡部の方に近づき、挨拶を交わす。
「新しいマネを紹介するよ。渚、来て」
幸村に呼ばれた少女に跡部は眼を見開いた。
「アーン?渚じゃねぇか」
「景吾?」
こうして冒頭に戻るわけである。
「取りあえず、二人はどんな関係?」
珍しく取り乱した幸村は二人に質問した。
「幼馴染だよ。うちのお父さんと景吾のお父さんの仲が良くてね。結構昔から会ってたよね?」
「4,5歳位か?初めて会ったのは」
「多分。イギリスだったっけ?」
思い出話に花を咲かせ始めた二人に幸村は呆然とした。
それに話を聞いているといろいろと疑問が出てくる。
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