「はっ、どうせ小さいんだろぃ?」
「はぁ!?その辺の女よりは十分デカイと思うけど?」
「どこが。全然見えねえし」
「ブレザー着てるから分かりにくいだけでしょ?」
「そんなに言うんだったら見せてみろぃ」
「えぇ、いいわよ。見せてやらぁ」
ブレザーを脱ぎ、近くにいた柳生に投げ付ける。
柳生は慌ててブレザーを受け取る。
ブン太は本当に脱ぐとは思っていなかったのか驚いている。
そして制服も脱ごうと手を掛けたら
「やめろ」
蓮に止められた。
「何すんの」
「お前こそ何をするつもりだ。つまらん意地の張り合いをするな」
「だって…」
「見せずとも口で言えばいいだろう。…まあ口で言うのもどうかと思うが。お前は女だということをもう少し自覚しろ」
「…ごめんなさい」
「わかればいい」
後でこの様子(蓮に説教されるあたし)を見てたテニス部員に親子みたいだったっていわれた。
「丸井にサイズを言いたいなら言え」
「…やっぱやめとく」
説教されて頭が冷え、どんな状況にいるか知った。
あのまま服を脱いでいたらブン太だけでなく他のレギュラーにも見られることになったのだ。
危ない危ない…
止めてくれた蓮に感謝!!
「ちょっと気になるんだけど。日生のバスト」
「…ブン太、耳貸して」
周りに聞かれないようにそっと教える。
教えた瞬間、ブン太の目が大きく見開き顔が赤くなっていくのがわかった。
「…マジか」
「マジだ」
ブン太は口を押さえ、気まずそうに顔をそらす。
何となく勝った気分♪
「触る?」
「なっ…///」
「あははっ!!ブン太顔真っ赤!!」
「るっせぇ///」
「末梨、やめてやれ」
「は〜い」
さすがにこれ以上いじるのは可哀相かなと思い、素直にやめる。
「では、皆で昼飯とするか」
「時間なくなるっス!!」
走りだした赤也を筆頭に、競い合うように屋上を目指す。
そして急いで弁当を広げ、にぎやかに昼食をとった。
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