「イエスイエスイエス!!」
『なんですか、その無駄に高いテンションは』
「クロガネシティキター!!」
『補足するとだな、こいつの父親のコウトさんが炭鉱やらなんやらが好きな人なんだよ』
『で、ココはその影響で炭鉱とか洞窟とか好きなんだよねー』
「ね、炭鉱行こう!!炭鉱!!」
『炭鉱は後な』
『ポケモンセンター行ってからねー』
「じゃあさっさとポケセン行って炭鉱行こう!!」

という会話の流れがあって只今ポケモンセンターにいます。早く部屋をとって炭鉱に行きたいんだけど、何故か混んでて未だに本日の宿が取れていない状況であります。

「ねー、先炭鉱行こうよー…」
「バカ言わないでください。今宿をとらなかったら今日は泊まる場所なくなりますよ」
「いいじゃんかー。どうせ今も部屋とれるか分からないんだし」

擬人化してしまった愛和の代わりに抱き上げているオレンジ(レモンは肩に乗っている)のふわふわの毛に顔を埋めながら言ってやれば、愛和は受付にできた行列を見たまま固まった。あたしの言ったことは事実で愛和は返す言葉がないみたい。

「ねーいいでしょー。炭鉱行こうよー」
『どこの駄々っ子だ』
「だって早く炭鉱行きたい…」
『まあ、この様子じゃ先に炭鉱行った方がいいかもな』
『そうだねー。炭鉱行こー』
「待ってください。今晩野宿したいのですか、貴殿方は」
『そうじゃないよー。愛和は知らないから仕方ないとして、炭鉱に知り合いがいるんだよー』
「…あ」

オレンジの発言にあたしが固まればオレンジとレモンはまさか、と言う目であたしを見た。

『ココ…』
『ヒョウタのこと、忘れてた訳じゃないよねー?』
「すみません、忘れてました」

軽く頭を下げると、二人ははあ、とため息をついた。ただ一人、愛和だけは話について行けなくて首をかしげている。ごめんよ愛和、身内話で。

「ヒョウタとはどちら様で?」
「あたしの幼馴染み。父親同士が仲良くてさ」

あーもー、なんであたしはヒョウタの存在忘れてたんだよ。ヒョウタの所行って泊めてもらえば良いじゃん!

「よし、そうと分かれば早速ヒョウタの所に行こう!!」
『俺らは分かってたけどな』
「お願いだから茶々いれないで」



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