「……馬鹿ですね、せーんぱい」
違う、違うんだ!
何故だ!何故こんなことになっている!?
沢田綱吉。
彼女は俺の恋人だったはずだ。俺から告白して彼女が笑って頷いてくれて俺達は付き合いだしたんだ。
彼女は1年生で俺は2年生。学年が違うから学校で会うことは無かったけど、放課後になれば一緒にいてくれた。彼女の家には行ったことがないけれど、手をつないで一緒に俺の家へ帰っていた。
幸せだった。可愛い彼女が一緒にいてくれて、俺を好きだと言ってくれて。
なのに、なのに。
そうだ、あの日からすべてが狂ったんだ。
あいつの、あいつの、今、目の前にいる奴の!!
「雲雀恭弥っ!今すぐ彼女から離れろ!」
こいつが俺から無理矢理彼女を奪わなければっ。彼女はこいつに襲われて傷ついたんだ。
ああ、可哀想に。大丈夫だ、俺が助けるから。
か弱い君を守る王子様になってみせるから。
「…襲ってるの間違いじゃないですか?」
「…か弱いって何。この子化け物並みだよ」
「王子様って……っ恭弥さん!私の王子様になってくださいっ!」
「イヤ」
「……化け物発言はスルーですか」
何故、何故、何故!
なんで彼女は俺を見ない!?
そうか、やはり雲雀恭弥がいるから…。雲雀恭弥という存在が彼女を怯えさせているから。
ならば。
雲雀恭弥を消さなければ。彼女が笑顔でいられるように、彼女のために。
雲雀恭弥を…。
「恭弥君。君、ストーカーされたり殺人予告されたり、踏んだり蹴ったりですね」
「なっ!恭弥さんにストーカー!?…許せないっ!どこの誰!?燃やしたり冷凍したりしてやるんだからっ!!」
「「君だよ/あなたですよ」」
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簡単設定
並盛りにどこかから薬物が入ってきたみたいで、綱吉達が調査。
綱吉大好きA君が、妄想を発揮して綱吉と付き合っていると思い込む。
綱吉が雲雀さんに迫っているところをA君が目撃。
妄想が崩れようとしたとき、先生から、ある飲み物を貰う。
実はそれは覚醒剤で、A君は本格的に綱吉と付き合っていると思い込む。
最終的に、綱吉達は麻薬などの違法薬物を売っていた組織に辿り着いて…。
みたいな感じです。
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