中学を卒業して以来全く会う機会がなかった同級生たちと会いたいということで開かれた同窓会。
この同窓会は、あるいろんな意味で目立った時に在学していた全学年、つまり約300人以上はいるので大きな会場で行われた。
しかも、一般人には一生入ることが出来ないようなホールでである。
このような高級なホールで行われており、全クラス全員参加できた理由は、同窓会をやらないかと提案した人物が、とんでもなくお金持ちだったからである。
その人物がホールを手配し、各企業に圧力をかけ強制的に休暇をとらせたのだ。が、そんなことを生徒たちが知るはずもなく彼らは自分達のために豪華なホールをとってくれた人物を今か今かと首を長くして待っている。
そして。
「おっ、もう皆集まってるのな」
「んなもん言わなくても分かんだろーが!」
待っていた彼らの中学時代と変わらないやりとりに、生徒たちは一斉に振り向いた。
が。
「んもうぅ〜!はやとぉ、たけしぃ、けんかしないでぇ〜」
え、と呟いたのは誰だったか。一度だけ聞こえたその声は、全生徒の心の声そのままだった。
丸い顔。周りに肉がつきすぎて細くなった目。分厚い唇。二重顎のせいで見えない首。丸出しの肩はムチムチしていて。大きく開いた胸元には小ぶりの垂れ下がった胸。動く度に大きく揺れるお腹。短いドレスの裾から見えるのは普通の三倍はあるであろう太腿。同じく太い脹ら脛は足首とたいして変わらず。はいているパンプスは女性が履くものとしては大きい。髪は金に染められストレートパーマをあてているのか真っ直ぐであるが全体的に傷んでおりボサボサである。
そんな、まさか。
そんな生徒たちの逃避は彼らによって強制的に止められる。
「おい、てめーら!10代目に会ったのに挨拶もなしか!!」
「もしかしてお前ら、麗奈のこと忘れたとかはいんねーよな?」
10代目。それか示す人物は2人いる。
だが、麗奈。麗奈という名前で10代目と呼ばれる人物を生徒たちは1人しか知らない。
このホールを手配してくれた人物しか、知らない。
「ご、獄寺君、山本君。も、もしかして一緒にいるのって、大崎麗奈、ちゃん……?」
嘘だと言って欲しくて1人の女子生徒が尋ねた。他の生徒も生唾を飲んで見守る。
質問に答えたのは尋ねられた2人ではなく、一瞬にして生徒達を混乱の渦に巻き込んだ麗奈と呼ばれた女だった。
「そぉ〜よぉ〜。おぼえててくれたんだぁ〜。れなぁ、うれしいぃ〜」
「「「…」」」
大崎麗奈。彼女はとても可愛い転校生として噂された少女だった。それ故に男子生徒から襲われ虐められたほどの。
それが、それが。
「それじゃあ、次は僕から質問だ。……自立して自分のやったことは自分で解決しないといけない年齢になった君たちへ並盛中学風紀委員長であった僕から遅めの成人祝いだよ」
あの時の事件の真相は?
後ろから聞こえてきた声は成人祝いという名の地獄への切符を渡してきた。
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だいたい獄寺たちは25歳ぐらいのつもり。
綱吉出てきていないけど勿論ヒバツナ。
男子生徒となっているけれど、実際は男装した綱吉。
同窓会の日、久しぶりにあった悪女が豚になってて吃驚な生徒さん。
この話は珍しく生徒が主人公。
最後のは勿論雲雀さん。
これから雲雀さんは生徒達に並盛中を巻き込んだゲームを仕掛けます。
最初はただのゲームなんだけど、途中から綱吉のことになっていって…。
で、最終的に綱吉が悪女を襲った事件に繋がるって感じになります。
ちなみに綱吉は精神的にヤバくなって、声が出なくなりました。
これ、書くの頭使いそうだけど楽しそうです(*´Д`*)
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