digimon | ナノ

02 「狙うはただひとーつ!湖の主じゃあああああい!!」蒼き狼!ガルルモン

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「わぁ、大きな湖!」

「ここならキャンプに最適ね!」


 ようやく辿り着いた湖は大きく開けた場所にあった。
 穏やかな湖の澄んだ水は美しく、魚などの影もちらほらと見える。まさにキャンプ地に最適だ。ただ、普通の湖と違うのは広い湖の中から所々に電波塔が立っている所だ。
 空とピヨモンが嬉しそうに声を上げたが、その後ろではミミは逆にその言葉に不満そうに眉を寄せる。


「ねぇ、キャンプってつまり野宿ってこと?」

「まぁそうなるな!」

「うっそぉ……!」

「仕方ないよミミちゃん。サマーキャンプだって変わらないっしょ?」

「うぅ、でもぉ〜……」


 太一があっさりとそう言うとミミは更に不満そうな声を出す。こればかりは仕方ないことなのでフォローしかできない。

 ――ブゥンッ!

 何このデジャヴ。
 この場所にかなりミスマッチな音が聞こえた。これは何かの電源がはいった音?
 私達は音の発生源を探そうと辺りを見回す。


「路面電車だ!」

「どうしてこんなところに……」


 本当にどうしてだよ!
 タケルの声につられて見ると、湖の真ん中に浮かぶ小さな島に路面電車がそこにあったのだ。


「ねぇ、誰か中にいるんじゃないの?」

「行ってみようぜ!」


 一番に太一が言うと全員一斉に路面電車へと走り出す。みんな案外元気じゃないか!


「誰もいない……」

「ほんと……」


 路面電車へと走り電車の中を覗くとそこは期待はずれのもぬけの殻だった。
 外側は少しボロな感じだったが中は案外綺麗だ。ちょっとレトロな雰囲気が中々に良い。


「なんだ、期待して損した!」

「しっかし分かんねぇなぁ。こないだの海辺の電話といい、どうなってんだ?」


 私が大袈裟にため息をつく横で、太一はうーんと首をひねって考える。


「まさか、突然動き出すとか……」

「それなんてホラー?」

「そんなことないだろ。線路だって無いんだから」


 いつの間にか丈が運転席に座りながら言う。
 そんなホラーがあってたまるか!ホラーと言えば、階段を逆さま四つんばいになって猛スピードで降りてくるとかだろ!いやそっちの方が怖いや。


「丈くん私にも座らして!」

「わ、分かったから押さないでくれよ!」


 運転席とか滅多に座れないからなんか座りたくなりません?あれ、そうでもない?
 そんな感じで丈から座席を奪い取っているのは無視して空はキョロキョロと車内を見回す。


「この中なら眠れそうね」

「その前にそろそろ飯にしまへんか」

「僕、お腹すいた……」


 テントモンがそう提案をするとみんなも空腹だったらしく、言わずとも満場一致した私達は全員で食料を集めに路面電車を降りる。









 今晩のご飯の食料を確保するため、全員で役割分担して夕飯の支度をすることになった。
 太一とヤマトとタケルは焚き火おこし、空とミミは木の実やキノコを採りに行き、湖で魚釣りを担当するのは光子郎と丈だ。
 ちなみにパートナーがいない私は遠出は危険だと言われ渋々魚釣り組にいる。あんまり意味無いとは思うんだけれど。なんでも用心に越したことはないということだ。


「さて、私の実力を見せてやろうか」

「実力ですか?」


 ならば、適材適所がどういうことか示してみせよう。
 フフフ、と突然不敵に笑う私に光子郎はポカンとした顔でこちらを見上げる。


「そう!野生児田舎っ子なめんなよってね!都会のもやしっ子には負けんぜよ!」

「誰ですか……」

「あれ、そういえば灯緒くんはどこの出身なんだい?」


 ビシッと人差し指を真上に向けて言い放つと、近くで釣りの準備をしている丈が首を傾げる。
 おっとっと、そういや言って無かったっけ。


「東京と言う名のコンクリートジャングルとは無縁の田舎在住だべさ。近所のジジババは全員トモダチィ!」

「ぜよなの?だべさなの?」

「それで、灯緒の実力ってなんなんだよ?」


 湖の水面に顔を出したゴマモンが半目で聞く。


「シャハハハ!――これさ!」


 じゃーん!と口で効果音を言いながら私が取り出したのは一本の尖った木の棒。ちょっと長めで綺麗に先が三本に分かれいるものだ。


「これさえあればどんな魚も一発で――――殺る!」

「銛や……!あれは伝説のポセイドン神が使う、伝説の銛やぁー!」

「そうなの!?」


 目を輝かせて驚くテントモンに素早く光子郎がツッコむ。いや、私も知らなかった。これはそこらへんで適当に拾ったヤツだ。


「それより、まさかそれで……」

「狙うはただひとーつ!湖の主じゃあああああい!!」

「わああああ灯緒ーーー!?」









 〜小一時間後。〜

 え、魚?主はさすがに採れなかったけど、数匹仕留めたぜ!これが私の実力じゃい!ちなみに魚を採った時に「採ったどぉー!」と叫んだのはお約束である。
 そして光子郎と丈に怒られたのもお約束である。
 とりあえず今のところ採れた戦利品を焚き火おこしチームに届けにいく。向こうでは光子郎と丈が釣具の片付け中だ。


「おーい、沢山採れたよー!」

「お、本当だ!サンキュー」


 太一に入れ物に入った魚を渡すと早速手作りの串に魚を刺して、どうすればいいか一瞬迷って焚き火の傍に立てる。その一連の動作を横で見ていたが、


「えーっと、こんな感じでいいのか?」

「さぁ。いいんでない?」


 聞かれても正直私もよく知らない。釣りの知識ほぼ無いようなものだ。とりあえず火が通りさえすればいいんじゃないかな。腹に入れば何でも一緒さ!

 一応お手伝いをしようと私も太一にならって魚を串に刺して太一に渡す。
 それを太一が先程と同じように焚き火の側に刺そうと手を伸ばしたその時、近くにやって来たヤマトがすぐに駆け寄り、太一が立てた串を抜いて移動させる。


「そんなことしたら身が崩れるだけだろ!魚はもっと遠火で焼くもんだ!」

「やけに詳しいなヤマト」

「おぉ!じゃあヤマト先生、後のも宜しくお願いします!」

「お前なぁ……」

「灯緒ちゃん、都合よく押し付けようとしてるでしょ」

「そそそそそんなことななななないよ!」


 感心したように言う太一と呆れたように私を見るヤマト。
 そして最後に採集チームの空とミミ、ピヨモンとパルモンが沢山の木の実を手に持って戻ってきた。


「空ちゃんミミちゃんお帰り!沢山採れたねー!」

「お、ミミちゃんに空。いいもの採れたか?」

「もちろん!」

「ええ!」


 ミミとパルモンは両手に抱えている収穫を嬉しそうに見せる。
 魚もあることだし、昼の非常食のみのご飯に比べれば今夜はなかなか豪華な食事だなぁ!









 そうして時間は過ぎていき完全に夜が更け、辺りの森や湖は境目が目を凝らさないと見えないくらい真っ暗になった。
 だがその他に空に輝く星と、私達が囲む焚き火のおかげで私達の周りだけが明るい。だけどさすがに夏に焚き火は暑いな……!
 魚も人数分焼けたようなのでみんなを呼んで食事をする。わいわいと賑やかな声が湖畔に響き渡る。


「うん、おいしい!魚は天然だから極上だね!」

「この木の実もおいしいわよ灯緒ちゃん!」


 私がガブリと魚に噛み付く横でミミちゃんは木の実をほおばる。ヤマトによる焼き加減も程よく、このサバイバルノ中で食べるには絶品である。そんな感じでみんな思い思いに和やかな雰囲気で食事をしていた。
 そんな中ヤマトは隣に座るタケルに話しかける。


「……タケル」

「なあに、お兄ちゃん?」

「骨取ってやろうか」


 魚を食べて骨が太いとでも思ったのだろうかヤマトはタケルに問いかける。
 すると太一が会話を聞いていたのかタケルに笑いかける。


「頭からがぶっといけ!」


 太一が言うとタケルは勢いよく魚に噛り付く。
 そんなタケルの様子を見てヤマトの表情がまた複雑なものになったのを私は見逃さなかった。









 和気藹々と賑やかな食事の後、みんなは焚き火から離れない程度にそれぞれ自由に過ごしていた。
 私は焚き火に木を加え焚き火をじっと見る。うーん熱いが風流だなぁ。焚き火って隠れファンが多いんだよね。今なら気持ちがわかる気がする。
 呑気にそう思っていると焚き火から少し離れたところで太一が空に話しかけていた。いや、盗み聞きじゃないよ、聞こえちゃってるだけだよ!


「空。タケルはヤマトのこと『お兄ちゃん』って呼んでるけどあの2人名字違うよな。なんでだ?」

「あたし知らない……」


 太一がこっそりと空に聞くと返ってきたのは素っ気ない言葉。太一はふぅん、と言って一応納得したらしい。
 太一、その一言で納得するんかい。空の様子見たら違和感ぐらい感じようよ!それしても空はヤマトとタケルのこと知ってるんだ。仲良いのかな。
 話を反らそうとしたのか、空は近くに立って夜空を見上げている丈に話しかけている。
 焚き火を見ていても仕方がない。みんなと親睦を深めるため、いざ出陣。


「どうしたんです、先輩?」

「方角を確かめようと思って。でも北極星が見つからないんだ」

「北極星って、北斗七星の?北から動かないっていう」

「そうだよ。灯緒くんも探してみてくれよ」


 私星座とかよくわからないんだが。そう考えると丈も空も優秀なんだなぁ。
 一応空を見上げてみるも全くわからない。隣の空もキョロキョロと夜空を見回す。

「本当だ。知ってる星座が見当たらないですね」

「おかしいなぁ……」

「全くわからないんだけど」

「なんだって!灯緒くん、君は学校で何を習ってるんだ!」

「うわあああん!ごめんなさい丈先生ー!」


 丈も空も近くにいた太一も唸って考える。
 だめだ、私じゃ到底わからない!きらきら光るお空の星よ〜!


「ふぁあぁ〜……」

「パタモン、眠いの?」


 私達がいる場所から離れたところから可愛らしい欠伸が聞こえた。欠伸をしたのはパタモンで、タケルの頭の上で眠そうな顔をしている。
 すると太一もつられてか大きな欠伸をする。わかる、欠伸って伝染するよね。


「そろそろ寝ようぜ……」

「交代で見張りをした方がよくないですか?」

「光子郎くんに賛成!」

「そうだな。順番を決めよう!」


 光子郎がそう提案すると私をガミガミと叱っていた丈も賛成する。救いの手を光子郎ありがとう!
 今日の教訓、丈先生のお説教は怖い。


「女の子はやらなくてもいいだろ」

「タケルもだ!」


 太一の提案にヤマトがすぐに振り返る。確かにタケルはまだ小さいんだし、ヤマトの言うとおりパスでいいんじゃないかな。
 私がそう思うと同時に、タケルは慌ててヤマトに反対した。


「僕平気だよ!」

「いいから!お前はゆっくり休め」


 ヤマトは多少過保護っぽい気もするけど、タケルもタケルで自分は同等だと認めてもらいたい年頃なのかな。かといってあまり小さい子に無理をさせるのは気が引けるし。
 あと、それよりも。


「待たれーい!男女差別反対!断固反対っ!私も見張りする!あ、空ちゃんとミミちゃんはゆっくり休んでね」


 私がヤマトとタケルの気まずい雰囲気をぶち破り、元気よく手を挙げると隣にいた太一と空が驚いて反対した。


「何言ってんだよ。灯緒は休んだらいいぞ」

「そうよ、灯緒ちゃんだって疲れてるでしょ?」

「いや、私だってまず最年長なんだから見張りをするのは当然の務めってもんでしょ!」

「え?」


 ない胸を張って高らかにそう宣言すると、そんな様子とは裏腹にみんなは揃いも揃って目を点にして固まる。皆さん、まさか。


「ちょっと待て、そういえば灯緒は……何年?」

「中学二年生」

「ええええええええええーーーー!?」


 嫌な予感がする、そう直感した私が音量小さめで言うと直後全員が叫んだ。デジモン達は言葉の意味がわからないのかポカンとしている。
 こうなると思ったよチクショー!またグレて盗んだバイクで夜のハイウェイかっ飛ばすぞ!思春期だオラァ!


「灯緒が、中学生!?」

「うそぉ!灯緒ちゃん私より小さいと思ってたわ!」

「僕も、ずっと自分が最年長だと……」

「灯緒さんって、中学生だったんだぁ〜」

「お前、俺より年上だったんだな……」

「い、今までタメ口してごめんなさいね」

「不合理です」

「ちょっと皆さん酷すぎませんかね!?言われ慣れてるとはいえ、ガラスハート故に地味に傷付くんですけどね!?」


 そこまで驚くほど童顔かな!?背もあるんだろうけど!同情するなら金をくれ、牛乳沢山買ってやる!
 ちなみにタメ口は全然かまわんよと空に耳打ちをしておくのは忘れない。


「もう私のことはよかろう!ほら、お嬢さん方はご就寝なさって!タケルくんも!」


 そう言ってみんなを促すとミミははぁ、とため息をつく。


「寝るって言ってもお布団とか無いのにな……」

「気持ちはわかるけど仕方ないよ」


 確かに夏といえど、夜は昼と比べると気温はだいぶ下がっている。正直なところ私だって布団があるなら欲しいくらいだ。
 そんなミミのぼやきを聞いてか、太一は何を思いついたのかガブモンを見るとニヤリと笑う。


「おいガブモン!布団代わりにその毛皮貸してくれよ」

「え!?」


 そう言いながらガブモンにジリジリと近づく太一はさながら悪役顔だ。
 それに比べ、ガブモンはサーッと青ざめながら同じくジリジリと後退する。ガブモンには災難だけど傍からみるとコントだな。


「俺すっごく気になってたんだよな!ガブモンのさ、この毛皮の下ってどうなってんの?」

「あぁぁっ!それだけはぁ〜っ!」


 ワァーオ。なんだこの無駄なアダルト臭。エッチなのはいけないと思います!
 さすがにガブモンが涙目だったので冗談を交えながら太一を止めようと私が一歩近いた、その時。
 それよりも早くヤマトが太一を強く突飛ばした。


「よせッ!!」

「っ!なにすんだよ!」


 太一は雰囲気を和ませようと冗談でやっていたのだろうが、どうやらヤマトには全くの逆効果だったらしい。
 さすがの太一も突然のことに頭にきたらしく、掴みかっているヤマトに憤慨する。


「嫌がってんだろ!」

「突き飛ばすことないじゃないか!」

「やっやめて、2人とも!」


 太一とヤマトが胸ぐらを掴み合って今にも殴りあいが始まりそうな緊迫した状況に、目の前にいるタケルも涙目になって叫ぶ。
 いきなりの場の変化に何事かと誰もが驚いて二人を見ているため、本当に暴力沙汰になる直前だ。
 誰も動けないのであれば仕方ない。喜んで地雷原を踏み抜けよう。
 今にも涙が溢れそうなタケルの頭をぽん、と軽く撫でて睨み合う二人に近づく。この手の輩は、叫ぶだけじゃ生ぬるい。


「鉄拳制裁!そぉい!」


 ――ゴンッ!ゴンッ!
 おお、まこと良い音よ。


「〜〜……ッ!」

「いってぇ!何するんだよ灯緒!?」


 私が二人の頭に思いっきり拳を叩き込むと、流石に不意打ちで油断していた二人は反動と痛みで地面に尻餅をつくように座る。
 ちなみに私の手もじんじんヒリヒリと痛い。無駄に力入れ過ぎた。涙目になりつつも痛みを必死に堪えながら言葉を返す。


「喧嘩両成敗という言葉をご存知だろうか。男の闘いに手出しはしたくなかったけど、私の拳で制止を呼び掛けました、以上!」

「お前なぁ……!」

「…………」

「「ふん!」」


 私が言い終わりタケルの傍を通れば、二人もそこでようやく喧嘩をやめてほしいと思っているのは私だけではないと気が付くと反論をやめて口を閉じる。
 よし、なんとか作戦通り。無い頭を捻って結局暴力で訴えてしまったが、すぐに思いついたにしては丸く収まった方だ。それもこれもタケルのおかげだろう。タケルくんは精神安定剤、はっきりわかんだね。
 しかし二人は互いに視線を交えると背中を合わせるような形で顔を背けてしまう。
 気不味い雰囲気のままだが、一応収集がついた所で我に返って恐る恐るといったように丈が話題を戻す。


「え、えーっと、じゃあ最初の見張り番は……」

「俺がやる!」

「次は俺だ!」

「その次は私!」

「わ、分かった。光子郎はその次、最後は僕だ!」


 太一やヤマトと私の気迫に押されて見張りの順番は至極あっさりと決まった。順番も決まったことだし、さて見張りまで寝ますか!
 そうしてみんながぞろぞろと路面電車へ歩きだすのに同じようについていこうと振り返ったところで、私は後ろからくん、と服の裾を引っ張られる。


「あのね、灯緒さんありがとう。お兄ちゃん達を止めてくれて」

「いいえどういたしまして、タケルくん。あれ右手はタケルくん、左手はガブモンの分だからね!」


 なあにそれ、とタケルが大きな瞳をくりくりとさせて首をかしげる。
 わざわざお礼なんかいいのに。むしろ拳で訴えて殴っただけで到底褒められるものじゃないし。礼儀正しい弟を持ってヤマトはいいなぁ。そもそも、ヤマトもいいお兄ちゃんしてて、どうもこの兄弟は微笑ましく見守っていたくなる。そんなオーラが出ている二人だ。


「ねぇタケルくん」

「なに?」

「ヤマト、お兄ちゃんのこと好き?」

「うん。大好きだよ!」


 タケルは笑顔で頷いた。それだけで十分だ。


「さ、みんな路面電車の中で寝るんだ!」

「いつもならベットで眠れるのに……」


 タケルと一緒に路面電車の中へ入ると、寝る前だというのに大きな声で号令をかける丈と、安定のミミがぼやきながら座席に横になっている。それに苦笑しながら空も横になり、まぁまぁと宥める。


「寝るところが見つかっただけでもラッキーだと思わなくちゃ」

「そうですけどぉ……」

「そうだよ。明日からはここを離れるし、次いつ屋根のある所で眠れるかわからないよ」

「明日から、か……」


 しまった、フォローをしたつもりが逆に不安にさせてしまったあああ!
 ミミも空もうつむいて不安そうな顔をしている。
 私は一人楽天的に今のこの状況を楽しんでるけど、みんなは一秒先でもなにが起こるか不安でいっぱいなんだよね。


「次こそもっと良い場所で寝られるように祈ろう!それじゃあ寝よう、おやすみ!」

「……おやすみなさい」

「……おやすみ」










(朝までモンスターがでませんように)

(お風呂入りたかったなぁ)

(明日も朝から晩まで皆と一緒に過ごすなんて、疲れそうですね……)

(目が覚めたら元の場所に戻ってますように)

(腹減った……)



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