共同戦線
 







幽助と桑原は魔界につき、妖魔街を目前としていたが、大量の腐餓鬼を前に立ち往生していた。



するとそこに2人の助っ人が現れる。



「く、蔵馬と飛影じゃねーか!おめーら何で?!」

「...誰?」


その後、幽助からの紹介を終えた後、桑原と飛影は反りが合わないのか、さっそくもめていた。




「やめろ飛影。もめごとはこの仕事が終わった後だ。」

「いいか幽助!貴様への報復はきっちり行うぞ。
せいぜい用心しておくんだな。」



そんな飛影の言葉に幽助は不快感を示さず、一行は妖魔街を目指そうとした。



「...ん?おい、浦飯。向こうに見えるのって...?」

その桑原の視線先に他の者も視線を向ける。





「...ってあ――――――――!!!!
なまえじゃねーか!あいつ、今頃のこのこきやがって!」


そしてなまえは幽助たちと合流する。



「コエンマさんから聞いていたが、助っ人って蔵馬と飛影のことだったのか...。」



貴様は助っ人のうちに入ってなかったようだな、と飛影が桑原に言うと

再び2人の間で火花が散った。



「やいてめぇ!来るなら最初っからいろよ!
いっつもタイミングよく現れやがって...!!」

いっつも飯食う時しかいねぇじゃねぇか!



という言葉を最後に幽助は地に伏せた。



「まさか、なまえのとこにまで話しがいってたなんて...。」

「最初は断ったんだがな。師範がこいつのお守をしろってな...。」



ほら、いい加減起きろ。そう言いながらなまえは何発か幽助の頬にビンタをくらわし、無理やり起こした。




「...やっぱり、継承者になんてならなくて良かったぜ...。」

そんな言葉が桑原からこぼれた。






「ひ、飛影と蔵馬だ。やばいぜ。
それに"血の瞳"もいやがる...まだ死にたくねえ。」

そう言って、腐餓鬼たちは一斉に退いていく。



「ほぅ...貴様があの"血の瞳"だったか...。
どうりで俺の妖気を封じ込めたはずだ。」



そう言うやいなや、飛影の姿が消え
代わりにキ―――ン!という金属音が聞こえた。


「な...っ」


見ると飛影となまえの刀がぶつかり合っていた。



「飛影!」

蔵馬の制止の声が入る。



「俺の太刀を簡単に受け止めるとはな...予想以上だぜ。
気が変わった、先に手合わせを願おうか...。」




「断る。
今は任務を完遂するのが優先だ。それに俺は幽助のお守役だからな。
今じゃなくてもいつでも手合わせはできる。」


お前が幽助の任務に手を貸せばの話しだがな...




その言葉を聞き、飛影は刀をしまう。

「ふんっ。今日のところはその話しに乗ってやる。
...それに、あいつを敵に回したくないんでな。」




幽助たちが蔵馬を見ると、その瞳には殺気がみなぎっていた。



「ま、まあとにかくだ。先を急ぐぜ!」




幽助の言葉に、一行は再び妖魔街へと足を踏み入れた。










共同戦線 fin. 2013.7.16



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