4.
マシュとの反省会を終わり、手持ち無沙汰にカルデア内を散策する。
外を見れば、真っ白なノイズがガラス一面を覆っていた。
百年戦争の地。
凄惨なことはあったけど、垣間見える景色に生命を感じた。
それに比べ、ここは…
「おっ、丁度いいとこに。」
背後からかけられた声にビクリと肩を揺らしてしまった。
振り向けば、モードレッドがいた。
「えっと…」
「暇してんならちょっと付き合え。」
そう言いニッと笑う彼女を断ることなんて当然出来ず。
モードレッドの後ろを歩けば、着いたのはシミュレーターの部屋だった。
ついさっきまでワイバーンやらサーヴァントやらと戦ってたというのにまだ足りないのだろうか。
「あの、私剣技は苦手なのでクーフーリンさんとの方がいいのでは。」
「あいつはダメだ。
腰を痛めたとかなんだとか言って部屋に籠って出てきやしねぇ。」
話しながらモードレッドは着々と準備を進める。
そうして私がしどろもどろになっているうちに、シミュレーターは開始されてしまった。
「その腰にぶら下げてるもんはなんだ。
苦手なら尚のこと修練あるのみだろ。」
構えな。
その言葉に従う以外術はなかった。
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