艶やかな誘惑
1〜4話:終
★まえがき☆

原作ベース。甘エロ。

夏だから、浴衣でドキドキエッチぃ話を書いてみました。

うちの一護が雨竜の浴衣姿を見ると、こうなる(笑)

{2009年07月作}

##H1##1話[全4話]##H1##
「何だ、この帯の締め方は!?それに合わせが逆だ。これじゃあ死人だぞ」

「…あァ?そうだっけ?」




今日は海の日。

夏休みが始まるこの時期に毎年開かれる夏祭りへと、今年は二人で行く約束をした。

人混みが苦手だと渋る石田を何とか宥め透かし、自分の誕生日を盾に、出かける了承を取り付けたのが5日前。

意地っ張りな恋人は、けれど俺に内緒でこの日の為に、揃いの浴衣を誂えてくれていて。

手作りのそれは、自分に向けられている想いの深さを表しているようで、真新しい浴衣に袖を通しながら、疼くような甘ったるい感情が胸に広がった。

恋人への抑えようがない愛しさが、俺の鼓動を早くする。

艶やかな誘惑##H1##2話##H1##
「まったく……死覇装を着慣れているはずの君が、浴衣も満足に着られないなんて。…信じられないな」

「……そりゃ関係ねぇだろ」

死覇装は着慣れていても、浴衣なんて普段着る事のない俺は、かなり適当に着崩してみせた。

その格好を見兼ねて、石田は不機嫌そうに、けれどどこか甲斐甲斐しく、俺の浴衣を整えていく。

横の位置でコブ結びにしてある俺の帯を解いて、逆になっている合わせを直した。

俺の顎のすぐ下で動く石田の仕種や、しなやかな手の動き、伏せられた睫毛の作る影に、知らず俺の視線は惹き付けられていた。

普段はきっちりと襟を詰めていて、滅多に人目に晒される事のない素肌を、今は浴衣の合わせから惜し気もなく覗かせている。

透き通るような白い肌。

匂いたつような、艶やかな項。

それはまるで、自分を誘惑するかの如く無防備に目の前に晒されていて。

足元からぐらぐらと来るような、目眩のような衝動を覚えて、思わずごくりと喉を鳴らした。

艶やかな誘惑##H1##3話##H1##
自分の内に隠しきれない、熱い情欲が沸き上がってくる。

衝動の赴くままに、その項に触れてみれば、しっとりと肌の感触が掌に馴染んだ。

「……っ、黒崎……?」

不思議そうに顔を上げた石田の顎を軽く上向かせると、俺は唇を重ねた。

何度か柔らかい甘噛みを繰り返すと、その刺激に耐えきれないよう、石田の唇が半開きになる。

「ん………っ……」

そこに自分の舌を滑り込ませた。

瞬間、戸惑ったように引っ込められた舌を誘うように、俺は舌を蠢かし、くすぐるように、けれど確実に石田を煽っていく。

「ふっ………ぅ………」

微かに漏れる甘い吐息まで、全てを自分のものにしてしまいたくて、華奢な身体を胸の中にきつく抱き込んだ。

浴衣の裾を割って、石田の足が閉じられないように自分の膝を割り込ませる。

艶やかな誘惑##H1##4話##H1##
そのいささか性急な所業にか、その時まで意外なほど大人しかった石田が、初めて抵抗の兆しを見せた。

「黒崎っ…、……やめ……」

「……抵抗すんなよ」

動きを封じ込めるように、より一層身体を密着させ、力を抜く事を要求する。

腕の中で戸惑うように震える肢体。

お前が欲しい……と息を荒げ首筋に噛み付けば、しなう背が力を無くし、呆気なく俺の手に落ちた。

「……あっ…、ぁぁ……」

合わせから覗く鎖骨に、赤い淫らな華を咲かせる。

ゾクリと走る快感。

透き通るような白い肌に、ぬらりと光る所有印を鮮やかに刻み付ける。

仄かに立ちのぼる石田の体臭。

纏い付くその薫りにすら、煽られる。

足元から頼りなく力の抜けた石田が、俺の背中にしがみつく。

それを合図に、俺は目眩がするほど甘い恋人の身体を独占した。


《終わり》


お〜い、夏祭りには行かなくていいのかぁ?(笑)




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