独白〜#349.The Last 3〜
1話&おまけ:終
☆まえがき★
原作ベース。超シリアス。
この話はジャンプ2009年16号(3/16発売)に掲載のBLEACH349話『The Lust 3』を元に、波多野が妄想した雨竜の心情です。
(書いた当時はまだコミック出てなかったけどThe Lust 3はコミック40巻に掲載されてます)
シリアスだけどイチウリ風味にしてあります。
{2009年03月作}
独白〜#349.The Lust 3〜##H1##[全1話]##H1##
――――僕は護りたかった。
天涯の上に渦巻く得体の知れない霊圧を感じた時……
そして、在るはずの黒崎の霊圧を感じなくなった時……
季節も何も無いはずの虚圏で、真冬の時のように全身の血が凍り付いた。
急激に襲ってきた悪寒。
それは生まれて初めて、敵に対して覚えた恐怖だったのかもしれない。
負ける――――――
冷静な意識の一部が、皮肉な現実を予感した。
周囲を絶望の渦へと巻き込む闇の深さに、自分は決してこの相手にかなわないだろう事を、いやが上にも認識する。
びちゃり、と靴の下で腕から滴る血溜りがぬめり、音を立てる。
赤子の手を捻るより容易に、己の弓を腕ごと弾き飛ばされた瞬間は、絶叫が迸った。
だんだんと弱まっていく、霊圧の限界。
荒くなる呼吸と、弱まっていく脈動。
その全てが途絶える瞬間を………己の死を覚悟したその刹那―――――
身の内から湧き上がった、祈りにも似た衝動。
護りたい
仲間を
希望を
未来を
黒崎一護を
その奥には、橙色の焔のような霊力が静かに燃え盛っている。
彼の力をもってすれば、閉ざされた未来への扉を、進むべき道を、その強さで切り開いて行けるだろう。
だから
この男だけは、死なせない―――――たとえ何があっても。
滅却師の誇りにかけて。
《終わり》
こうして雨竜たんは、腕をなくしながらも最後まで戦い続けたのでした(涙)。
独白〜#349.The Lust 3〜##H1##おまけ##H1##
雨竜たんの腕が再生するといいな〜と思って書いたパロです。
ふざけすぎ!とか言って怒らないでね
【再生する腕】
一護
石田ッ、腕が……!!
雨竜
心配ないよ。麻酔が効いてるから。止血剤で血も止まったし。
一護
そーゆー問題じゃねぇ!!腕なくしてんのに大丈夫なワケねぇだろッ!!
雨竜
黒崎……。
一護
俺にまで心配するなって言うのか!?
雨竜
君の気持ちは嬉しいけど……本当に平気だから。涅マユリから色々もらったし。
一護
あァ?
雨竜
僕の身体に勝手に菌を仕込むようなマッドサイエンティストだけあって、品揃えが豊富だからね。
一護
品揃え??
雨竜
対破面用の地雷や麻酔や止血剤の他に、細胞が自己再生する薬ももらったんだけど……この薬はオプションが選べるんだ。
一護
オプション???
雨竜
再生する腕に付けるオプションだよ。切っても切っても生えてくる腕とか、四次元ポケットつきで武器を収納できる腕とか、魔法が使える腕とか……
一護
ハアァ!?
雨竜
種類がありすぎて、どれにしようか迷っているんだ…。君なら、どれにする?
一護
……どれでもいーよ
おわり
本当に雨竜たんの腕を再生してほしい!!
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