目の前にいきなり立ちはだかる壁。
黒くて、ただひたすらに、黒い……誰?
「ねぇ、君…僕のモノになりなよ。」
私に立ちはだかる黒い壁は
我が並盛の秩序、我が校の風紀委員長と名高い彼。
「僕のモノになってくれない?」
「……え?」
私が唖然としているうちに、
ぬっと近付いて来た夜闇に眩しい彼の瞳。
「返事が無いなら、仕方ないよね?」
唇に柔らかな生温かい感触と
私の後頭部に添えられた冷たい彼の手。
「な、なんで……」
何も抵抗出来ずに、離れていく唇。
そして、再び私に立ちはだかる黒い壁…
「ねぇ、君…僕のモノになるよね」
何ででしょう、どうして?
何故彼はこんな地味な私を選んだのでしょうか。
「…名前。」
ギラリと光る彼の瞳。
私はその瞳に心を囚われて、
「…雲雀、さ ん…?」
正確な 判断が 出来ないでいた…
(夜闇には眩しいあなたの瞳が)
(私を捕らえて離さない)
end
20100904
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雲雀さんで、ちょいと狂愛じみたものを書くのが好きです。
そして、雲雀さんを書くと、いつも骸夢も書きたくなります。
…何故なんでしょうかねぇ?
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