短編ログ | ナノ
ぼくのねえさん

ぼくにはすきなひとがいる。

そのぼくのすきなひとは、ぼくのにいさんと同じ歳のおねえさん。
そのおねえさんが笑うと、ぼくはいつも胸のところがドキドキする。

母さんにその事を言ったら



『あら……サスケ…名前ちゃんの事が好きなの?』


『サスケが恋なんてねぇ……まだ先の事だと思ってたのに…』



なんて言われた。


…こいって何だろう。
池の中を泳いでいるあの鯉とは違うって言ってた。


こい。


鯉とは違う”こい”って何だろう。
ぼくにはまだ、わからない。

けど―――



「あ、サスケくん!おはよー 今日は早起きなんだねぇ」

「ぁ…名前ねえさん…おはよう!」

「何してたの?」

「しゅぎょうだよ!」

「朝早くから修業だなんて、えらいねぇ…よし!」



そう言ってねえさんは、ぼくに向かってにっこりと笑った。
なんか、太陽みたいだなって思った。


「イタチも居ないみたいだから、私が稽古つけてあげるよ!」

「え…いいの! …でも……」

「…でも?」

「名前ねえさん、にいさんに用事があるんじゃないの?」

「もぅ!子供が気を遣うんじゃないのー!」


ねえさんはそう言って、ぼくの頭をぐりぐりとなでた。
ちょっと痛かったんだけど、ぼくはまたうれしくなって胸がドキドキした。



「いいよ、サスケ!! その調子」

「ほ、ほんと!?」

「ほんと ほんと。 前よりも動きが良くなってる!」



まだ危ないからって、クナイとか手裏剣は使わせてもらえないけど
基本的な体術とか基礎的なチャクラコントロールを教えてもらっている。


「サスケ……一人で修業、頑張ったんだね!えらいよっ」


ねえさんはいつもぼくをほめてくれる。
えらいよとか、すごいよとか。


「ありがとう、名前ねえさんっ」


ねえさんはやっぱり強くてかっこいい。
でも、ぼくのにいさんもねえさんみたいに強くてかっこいいんだ。

だからぼくもねえさんやにいさんに早く追いつけるように
しゅぎょうをがんばるよ。


そしたら、きっと。


ねえさんは…ぼくのことをほめてくれる。
それで…ぼくに太陽みたいな笑顔を見せて頭をぐりぐりなでてくれるんだ。



ぼくにはすきなひとがいる。

そのぼくのすきなひとは、ぼくのにいさんと同じ歳のおねえさん。
そのおねえさんが笑うと、ぼくはいつも胸のところがドキドキする。

…こいって何だろう。
池の中を泳いでいるあの鯉とは違うって言ってた。


こい。


鯉とは違う”こい”って何だろう。
ぼくにはまだ、わからない。

けど―――



「サスケはこれから、もっと強くなれる。だから…」

「ねえさん!ぼくね、――――」


「…っ!??」



ぼく、もっと強くなってねえさんを守れるような忍になってみせる。
だから……だからね。

ぼくがねえさんよりもにいさんよりも父さんよりも強くなったら―――
その時は、



『けっこんしようね!』



ねぇ、ねえさん? だいすきだよ。


end

20100721
20101221 修正
----------
夏休み企画2
仔サスケ(∀`*)

::54::

×||×
ページ: