短編ログ | ナノ
食べ物ごっこ

「お前ら…なんか距離近くない?」
「えーそぉ!?なまえはそう思う?」
「チョロ松兄さんが言うなら、そうかもね」
顔を見合わせる十四松となまえ。

「あと、」
「どーしたのー?」
「なまえはどうして一松のパーカー着てるの?」
「あぁ…これ?」
「へへへ、チョロ松兄さん変なかおー!」
「これは「サツマイモごっこー!」ぐへっ」
どぅーん!と言いながら、なまえに抱き着く十四松。

「じゅ十四松! なまえの中身出るから!力加減考えて!」
「あ、あいかわらずの勢いとパワーだね…っ」
顔を青白くさせながら言うなまえ。

「毎日鍛えてるからね!なまえくらいなら、抱き潰せるよ俺!」
「恐ろしいこと言うな、十四松!あと、なまえは嬉しそうな顔するな!!」
なまえに抱き着く十四松を引き剥がしながらチョロ松がツッコむ。

「てか、サツマイモごっこってなに!」
「あ、そっか。これじゃ、逆サツマイモになっちゃうもんね…」
チョロ松のツッコミに、逆サツマイモになっていた事実に気付くなまえ。
「逆サツマイモってなに!!?」
訳の分らない用語が増えて、混乱するチョロ松。

「ハッ!! どないしましょう、なまえはん」
猫目になって、なまえの顔を覗く十四松。
「とりあえず、十四松はんが、わての前に来たらよろしかろ?」
と言って、十四松を立て膝の間に座らせて、後から抱き着くなまえ。

「チョロ松兄さん、見てみー。これがサツマイモごっこやでー」
ぎゅっと十四松に抱き寄せて、チョロ松に言うなまえ。
「せやでー!」
ぴったりとなまえの胸に背中をあずけ、楽しそうに笑う十四松。

「ん゛…っ」
サツマイモになりきる二人の愛らしさに何も言えなくなったチョロ松であった。

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20160130

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